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2019年10月14日23:20

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毎年恒例だから言うけど

■ノーベル経済学賞、米の大学の3氏に 貧困との戦い前進
(朝日新聞デジタル - 10月14日 20:25)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5826032

ノーベル賞こと、スウェーデン銀行特別賞、毎年発表の毎に日記に書いてるから、今年も書くわ。ってかMichael Kramerはいいとして、バナジーとドュフロってセルフプロモーターなので嫌い。

ってのもさ、Dufloは新進気鋭の経済学者として、American Economic Journal: Applied Economicsの編集者だったのよね。その時に自分と自分の学生達が途上国でやったRTC(Randomized Controlled Experiments、実験)で出来上がって来たペーパーばっかりを載せてたの。質問形?:Evidence from... という題名ばっかりで。ざっと見た限り例はこんなんだけど、これよりひどく100%がそういう題名の記事で埋められたたことがあったのを覚えてるわ(https://www.aeaweb.org/issues/99)。

だってさ、こういうアメリカ経済学会の査読誌での出版がテニュアとか昇進に大きく関わってくるアメリカの学会、大学。それで自分や自分の学生を優遇して、自分と同じラインの研究している人間以外はこの雑誌に出版する機会も与えない、ってどうなの?って思う人はいっぱいいるのよね。これが別の雑誌、例えばEconomic InquiryとかInternational Economic Reviewとか別のジェネラルインタレスト雑誌に載っても重みは少ない感じなのよね。

で、ドュフロがJohn Clark Bates Medalという経済学でいうフィールヅ賞みたいな、40歳以下のもっともすぐれたアメリカ在住の経済学者に与えられる賞を取ったんだけど、その時の審査委員が旦那のバナジー。バナジーは「今年はエスターが入ってるから自分は選考から棄権するよ」と行かずに、ちゃっかり選考委員会に入って、奥さんに投票した、というのがもっぱらの噂。勿論受賞者だけが発表されて、誰が誰に入れた、誰が何票取った、とかいう投票結果は発表されないので、噂の域をでないけど、二人を知る人達もセルフ・プロモーションしたことを全然疑ってない、って感じなのよね。

で、RTCに関しては、批判もある。ツイッターとか見てても、絶賛ばっかりで、その批判は日本人では誰も書いてないわね。ってのもさ、2000年にノーベル賞とったJim Heckman、2015年にノーベル賞とったAngus Deatonらが、批判的で。ってのも、非常に一般化が難しいすごく狭い分野でも限られた実験ばっかりやってて、経済学のリソースや若いタレントがそっちの方ばっかに行って、経済学の根本的な問題はおざなりにされている、っての。そりゃ、インドで教室にカメラ備えたら先生がやって来ない学校がいっぱいある、ことがわかった、とか、ケニアで制服や教科書を無料で配布したら出席率が凄く上がった、とか低コストで教育の普及に努められる題材がいっぱいある、って知るのは大事だと思うけど、で、その後は?それで実際に貧困から抜け出られたのか?って思うのよね。

学校の先生が過労気味で働いて、出席率もいいのに、生理用品も手にはいりやすいのに、お金もあるのに、なぜ日本の教育は衰退して、経済成長が遅いのか?とか、なぜ女子は4年制大学いかないのか?とか、とかなぜアメリカの男性は大学から脱落して行ってるのか?なぜ今のような所得・富の不平等がうまれたのか?とかいっぱい昔からの経済学が答えるべき問題もいっぱいあるのに、なぜそういうことをする人間がいないのか?ってのが問題意識であるべきだ、って言ってるのよね。

Michael Kramerに関しては悪い噂とか聞かないし、昔から、「頭いいリサーチしてるわねぇ〜」って思ってたからいいけど。でも、Bernajee-Duflo家計には賞の3分の2が行くのか?なんか不公平。実験ということで与えるのなら、Kramer+Dufloにアメリカで実験を始めたJohn Listの3人にしてもよかったんじゃ?
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