そういえば、中国語版ウィキソースで、「世本」という、春秋戦国〜漢初期に成立したといわれる、氏姓や系譜などを書いている書物について書かれています。
https://zh.wikisource.org/wiki/%E4%B8%96%E6%9C%AC?uselang=ja
中国や日本では、今でこそ姓と氏は混同されていますが、元々中国や日本において姓と氏というのは別々でした。姓と氏の違いは、簡単に言えば、
姓/その宗族の大きな単位。日本で言えば「藤原」「源」「平」など
氏/その宗族の小さな単位。日本で言えば「九条」「近衛」「足利」「武田」など
といえばわかりやすいでしょうか。
さて、この世本を見てみると、複姓(正確に言えば氏)が相当数掲載されているのです。そして、世本に掲載されていない複姓も、かなりあったのではないかと思うのです。
これを見てもわかるように、古代中国には、複姓もかなり多かったのです。
しかし、世本に載っている複姓の殆どは、秦漢あたりの時代になると消えてしまい、現在これらの複姓を名乗っている人は、稀になっているのです。
秦漢以降に登場した複姓は、異民族由来の氏を除けば 欧陽 諸葛 宗政 第五くらいでしょうか。
なぜ復姓が少なくなったのか?
その理由は、これも後日の宿題とします……。
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