生命維持の要エクソソーム

　人体は脳がすべて支配しているという常識が覆り、各々（おのおの）の臓器の細胞が互いにメッセージを出してやりとりし、生命を維持していることがわかってきている。中でも注目を集めているのが、細胞が放出する「エクソソーム」と呼ばれるメッセージカプセル。中には「マイクロRNA」と呼ばれる遺伝子の情報が入っていて、体内を駆け巡る。医療に大変革を起こすであろう「エクソソーム」ですが、例えば心筋梗塞になり、３分の１が壊死してた場合、マイクロRNA を大量に送り込むと、殆んどの壊死した細胞が生き返ると言う作用をするものです。
例えば、脳が多くの尿の排泄を腎臓に命令すると、大量のマイクロRNA が送り込まれ、排尿を促進させると言う作用を促します。癌細胞をも見つけ出し、免疫細胞ががん細胞を食べてしまうこともわかってきました。転移も食い止める事も可能になります。

　ただ、癌細胞も同じエクソソームを出す為、癌細胞にマーキングさえすれば、免疫細胞が食べてくれる事が解りました。つまり、マイクロRNA は細胞を復活し、癌細胞を消滅出来る能力が有ると言う事で、医療の常識を覆す物質だと言う事です。

　さらにマイクロRNA は２２個の遺伝子を組み替える事が出来、壊れた細胞を治す事が出来る特性を持っています。近い将来、マイクロRNA による治療が出来ると言う事になるでしょう。

　人工透析から解放される日が来る事を祈っている次第です。