名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が埋め立て事業に着手して1日で5年を迎える。当初の工程表では着手から5年以内に埋め立て完了を想定していたが、現時点で埋め立て全体の4分の1に当たる辺野古側の埋め立て区域の半分も埋まらず工事は遅れている。
政府は現在、名護市安和の琉球セメント桟橋と本部港塩川地区の2カ所から土砂を船で搬出。土砂は海上輸送され、辺野古の護岸2カ所から陸揚げして埋め立て区域に投入されている。
県は、埋め立て区域を区切るための護岸に当初はなかった船の係留機能を加えて陸揚げをすることは違法などと指摘し、行政指導で工事の中止を求めている。
翁長雄志前県政は昨年8月に埋め立て承認を撤回したが、国土交通相が撤回取り消しを裁決。玉城デニー県政は裁決の取り消しを求める二つの訴訟を7月に提起する予定で、辺野古問題は新たな局面に入る。
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