『がっこうぐらし!』 2019年7作目 ☆☆☆☆ TOHOシネマズ仙台
http://gakkougurashi-movie.jp/
原作は漫画でアニメ化もされた作品の実写映画化。
そうです、「地雷原」の「漫画原作実写映画」です。
しかも、スタッフは『リアル鬼ごっこ』と『呪怨』。
もう観る前から地雷確実。
予告映像は「まんまゾンビ映画」。
踏まなくても勝手に爆発するレベル。
かと思ったら、全然違った。
ちゃんと「学校暮らし」だし、ちゃんと「ゾンビ映画」してた。
日本では銃を手に入れるのはほぼ不可能なので、ゾンビ映画は成立しない。とされている。
『アイ・アム・ア・ヒーロー』ではこの問題を解決する為に「クレー射撃」を取り入れて成功した。
『東京ゾンビ』では「銃がどうした」と、世界の方に重きを置いた。
また、「銃がないなら日常を描けばいい」として、「日本の高校を舞台にしたゾンビ物」のふりをした某漫画と某漫画を原作にした某アニメは、「実はルームメイトが在日米軍で。こっそり自宅に銃器を大量に隠していた」「高校生なんだけど、重度のガンマニアで海外で射撃経験あり」とかご都合主義に走ったうえに、「スクールバスで学校脱出」とか、全然学園物してないただのエロ。とかがあるけど、『がっこうぐらし!』は違った。
タイトル通りにちゃんと学校で暮らしてる。
都合よく銃を出したりしない。
スクールバスであっさり学校を脱出したりしない。
ちゃんと「日本の高校」でゾンビと対峙してる。
そもそも、「学校に立て籠もる」は、ゾンビ映画のお約束「ショッピングモールに立て籠もる」と同じで、王道中の王道。
作中でも云ってるように、太陽光発電、浄水システム、非常食と、学校は立て籠もるのには最適。
女子高生が学校で寝泊まりしてるのは何故?
が話が進むにつれて分かっていくんだけど、そこに「発生源」「解決策」「掃討戦」が出てこないのも、「身の丈に合った身近さ」で良く出来てる。
かと思えば、「新たな訪問者」が現れ、ちゃんとコミュニティの危機も訪れてちゃんとゾンビ物のお約束を回収してる。
「エロ」の代わりに、主人公をアイドルにして「かわいさ」で補っているけれど、これも正解だと思う。
「学校暮らし」のほのぼのさも無きゃ『がっこうぐらし!』じゃないし、アイドルがキャッキャ、うふふ、してるだけじゃゾンビ映画じゃない。
「銃が無い日本でもゾンビ映画は撮れる」
「学校はショッピングモール」
この2点を描いただけでも十分に意味があるし、なによりちゃんと映画として成立してた。
2019年のベスト確定。
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