さて、これまでの人生で有休を随分と切り捨てて来たのですが、今年から取得もかなり厳しくなり、完全消化に向けて夏のお休みをエンジョイさせていただいています。
富士登山の2週間後、お盆直前でちょうど天候が安定した時期に、割と容易に北アルプスの稜線に立てるという「唐松岳」へのトレッキングに行って来ました。
今回のルートは、あの有名な八方尾根スキー上のド真ん中の黒菱平まで車で上がり、更にリフトを2本乗り継いで1700mまで一気に標高を稼ぎ、その後、標高2000mの八方池まで整備された遊歩道を経由して唐松岳頂上山荘へ向かうこのあたりでは定番のルートです。
長野から白馬まではオリンピック輸送で活躍した縦貫道路を使うと1時間足らず。安曇野の谷筋が近付くとこれから登る八方尾根が真ん前に見えてきます。
黒菱に至る細い車道は放牧斜面を横切るので「牛待ち」があります。
リフトでどんどん高度を上げます。途中、滑降のスタート地点が・・・
リフトを降りると絶景と可憐な高山植物が迎えてくれます。
緩い坂を1時間ほど歩くと、遊歩道の終点「八方池」に到着です。
たくさんの観光客がお弁当をひろげたり、雄大な景色の写真を撮ったり、池の水に触れたりしながら過ごしています。
標高2000m足らずなのに足下には雪が・・・
ちょうと高山植物たちの開花もピークで色とりどり花が咲き乱れています。
「八方池」で軽い食事をした後は、いよいよ本格的な登山道に入ります。(本格的と言ってもかなり良く整備されたルートでした)
振り返ると先ほど休んだ池がオアシスのように見えています。
ゴツゴツした岩の道を少し進むと「下の樺」というダケカンバの樹林帯に入ります。この時、ちょうど乳白色の霧がかかりなんとも幻想的な雰囲気となりました。
更に進むと大きな斜面に残雪が残る窪地に到着。
何しろ暑かったので、吹き下ろしてくる冷気が心地よく感じます。
ここでも大休止をしてしまい、だいぶ体が冷えたところで登山再開です。樹林が切れ、更に密度が濃くなった高山植物たちが目を楽しませてくれます。
更に高度を上げ、尾根が痩せて来ると鎖やロープを張った難所が現れて来ますが、決して難しいルートではないので、焦らずゆっくり(疲れてきているし・・)進みます。
高度感のある尾根は更に続き。。。
最後の岩場を超えると、スミレ?がきれいに咲いていました。
目の前には今日の宿「唐松岳頂上山荘」が見えてきます。
とにかく暑くて喉が渇いて疲れていたので、早々にチェックインして寝床を決めます。
まだ時間が速いのか8〜9人部屋(詰め込めば)で同室者はいません。(満員なら1人40cmくらい)
場所を確保してホッとして目に入ったのが「生ビール」の看板。そういえば辺りの大人は皆同じカップを手にして満足そうに山を眺めています。
ちょっと小さ目のカップで900円。缶ビールは600円だったので一瞬迷いましたが、ここは「生でしょう」という事で、丁寧に注がれるビールと泡を待つこと数十秒。
これほど美味いビールは飲んだ事がない、大げさでなく、本当にそう感じるビールでした。未だに何故、あそこまで美味かったのか、様々な理由を動員しても満足な結論は得られていません。「ああ、ここまで来て良かった」と、先ずはビールで達成感を味わう事になりました。
つづく・・・。
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