昨夜は、NHKBSプレミアムで、
黒澤明の「天国と地獄」をやっていたので観ました。
ある程度有名なシーンは知っていましたが、全部観たのは初めてでした。
映画の公開は、1963年(昭和38年)との事ですので、
もう50年以上昔の事になります。
映画は誘拐事件ですが、犯人は麻薬中毒患者を共犯にしましたので、
映画の後半は、麻薬が一つの柱になります。
横浜の黄金町周辺が、麻薬中毒の人で溢れていたように描かれていましたが、
ほぼ現実の姿だったのでしょうか?気になりました。
映画は、身代金の受け渡しに、特急こだま号(新幹線ではありません)が使われ、
洗面所の換気窓から鞄に入った現金を落としますが、
国鉄から、実物の「こだま号」号を1編成借り受け、
実際に東海道本線上を走らせて撮影が行われたとの事であり、とても迫力がありました。
出演していた俳優が凄い顔ぶれだったと思いました。
主人公の権藤を演じたのが三船敏郎でしたが、捜査主任の仲代達矢さん、
権藤の秘書の三橋達也、誘拐犯を演じた山崎努さんなど、
それぞれが若くて、溌剌としていました。
実際に誘拐されたのは、権藤宅の運転手の息子でしたが、
権藤の息子をフォーリーブスの江木俊夫さんが子役で演じていたのですね。
捜査本部長を志村喬が演じていましたが、登場シーンは何度かありましたが、
ほとんど台詞がなかったような感じですし、
東野英治郎が靴工場の工員を演じ、1シーンだけ出ていました。
その他、ボースンと呼ばれる部長刑事を演じた石山健二郎、
刑事役の木村功、加藤武、名古屋章、
権藤の会社の重役の、田崎潤、中村伸郎、伊藤雄之助、
新聞記者役の千秋実、三井弘次、北村和夫、
権藤の所に押し掛ける債権者役を山茶花究、浜村純、西村晃、
病院の火夫役を藤原釜足 などです。
もちろん、その時は名前が出ませんでない人も何人もいました。
今日、この日記を書くにあたって、調べてみました。
その外、菅井きん、大滝秀治、常田富士男なども出演していたようですが、
気が付きませんでした。
映画は全編モノクロでしたが、
現金を入れた鞄を燃やすと、桃色の煙が立ち上るように仕掛けられていて、
その煙を見て、犯人の勤務先が分かるのですが、
その煙だけがカラーになっていて、とても印象に残りました。
ともかく、改めて良い映画だと思いました。
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