mixiユーザー(id:6088356)

2019年08月17日23:19

687 view

Wizライクゲーム「新釈・剣の街の異邦人」その3

2019年02月20日のツイート

今日も剣街、剣の街の異邦人のことを書こうと思う。剣街は面白いのであって、それを前提として気になるところがあって、ついそっちの方を書いてしまうのだが、今日こそは剣街のいいとこを書きたい。

このゲームは完全に、もっと早くやっておくべきだった。エルミナージュ2を途中でやめてから、どうもWIZライクというのは言うほどハマれるものではない、という意識ができてしまって、WIZライクを除外するようになっていた。あとVitaが嫌いになっていたのでそれも剣街をスルーする要因になっていた。


私は結局、Wizライクならなんでもいいわけではないっぽい。それから「スキル」というシステムが大好きらしい。スキルというものに初めて衝撃を受けたのはドラクエ6で初めて「まわしげり」を使ったとき。MPも武器も使わずキャラの持ってる能力だけでこんなことができていいの!?と唖然としてしまった。

それが今ではもうスキルがないと逆に物足りなくなってしまった。「攻撃するとHPもMPも回復」とか、そういう永久機関的なものに魅力を感じて仕方がない。MPの残りを気にして旅をする的なみみっちいことをやりたくなくなってしまった。

剣街で言うとスキルはともかく神気システムというのはそういうことだ。神気は攻撃すると溜まり、それを使って回復やら補助魔法的なことができる。トレハンに使うものでもある。面白いことを考えたと思う。

これの元はいわゆる超必殺技ゲージだと思うが(格ゲーで言えば第2のゲージ、RPGならMPがあるので第3のゲージ)これを特殊技に使ったりトレハンに使ったりというのは、なかなか単なるWizライクではない独自性で、それでいて奇天烈なシステムでもなく、何気にWizらしさが損なわれていないところがいい。

今たまたま格闘ゲームを引き合いに出したが、これは我ながら言いえて妙かと思った。気づいてみれば攻撃・スキル・神気スキルというのは、格ゲーの通常攻撃・必殺技・超必殺技そのものですね。そしてMPを使った魔法があり、これらは組み合わて使うことができ、そうすることでまた非常に強力な技になる。

これは面白いですよ。Wizの味気ない戦闘がひときわ楽しいものになる。まあ今のRPGの戦闘なんてこれくらいできて当然と言えば当然なのかな。こういう楽しい戦闘をWizライクで味わわせてもらえるのは嬉しい。
こういった戦闘の楽しさがひとつ。


次に、これがまたWizライクとは矛盾するような話なのだが、私は「ダンジョンというものがあまり好きではない」のでした。ダンジョンなど、最低限のそれなりの気分が味わえればいいのだ。延々広がる複雑なダンジョンとか、ただただウンザリするだけで面白くもない。

ダンジョンと言えどもそこがゲームの遊び場であるなら、冒険の舞台として素敵にそれらしい空間であるべきだ。そこでプレイヤーが味わいたいのは「冒険気分」だ。ひたすら陰鬱な気分にさせてどうする。そんなダンジョンが多すぎる。人を楽しませることが第一義であると分かっている制作者は少ない。

そういう意味では、剣街のダンジョンはちょうどいい。そしてオートパイロットがこんなに快適だとは。移動しなくてもトレハンできる場所で何度もトレハン戦闘できるのもマッチしている。そうなのだ、こっちはハクスラしてトレハンがしたいのだよ。つまらない迷宮を彷徨い歩きたいわけでは決してない。

アトラスとかのダンジョンRPGは、そういうことをやらせたいというのが明らかに分かる。ダンジョンを踏破するのが楽しい人向け。Wizのそういう側面を特化させたということだろう。残念ながら私にはそういう趣味はまったくないのだ。歩く暇があるならハクスラしてLVアップしてスキル覚えてトレハンだよ。


迷宮とは敵が出てくる場。戦う場。そのための舞台。舞台がなければ戦えない。だからそれが必要なのだ。Wizは、コンピューターでD&Dをハクスラ志向で遊ぶために、その舞台として「3D迷路ゲーム」を採用したのだ。3D迷路ゲームというのはただ迷路をゴールまで辿り着ければクリアーという単純なゲームだ。

簡単なコンピューターゲームとしてはよく見かけたものだ。私もPC6001の3D迷路ゲームをカセットテープで持っていた。PC6001は持ってませんw 店頭に展示してあるやつにロードさせて遊んでました。店頭のPCにベーマガのプログラム打ち込んだり、即興でBASICで打ち込んだりというのが楽しかったものだ。

暴論かもしれないが、ウィザードリィが3Dダンジョンなのは、たまたまそうなったのだ。ウッドヘッドらは別に3Dダンジョンゲームが作りたかったわけではなく、D&DのようなTRPGの戦闘をコンピューターで楽しめるシステムが欲しくて、他に代わるものがあれば別に3Dダンジョンでなくてもよかったわけだ。

しかし結局この3Dダンジョンという空間がTRPGのコンピュータ化という試みにあまりにもマッチして、Wizにとって3Dダンジョンというのはどうにも不可分なものになった。なにしろこの3Dダンジョンこそが常にプレイヤーの目に映るWizのメインビジュアル、メインイメージということになってしまうのだから。


というのが私の憶測だが、そんな気がしている。剣街は形式は3Dダンジョンだが、3Dダンジョンをとことん踏破するとか3Dダンジョンを味わいつくすとか、そういう主旨にはなってない。そんなことはやりたくないのだからそれで正解。だから肝心なことが分かってるなー剣街はと。

オートマッピングは絶対欲しいし、エルミナージュの天使の小窓(ミニマップ)をそのまま採用してたり(こういうのは「Wizライクの続編」という認識でどんどんやるべき)と、剣街の制作者とは実に性格が合う、まったくあなたのやりたいことはよく分かる、という感想になりますね。


ただし「毒のまま自動で歩き続ける」てめーはダメだ。これは間違いなく「意地悪」でそうしてある。プレイヤーに「毒のまま自動で歩き続けて気づいたら死んでた」ということをやらせたくて、この仕様が残っている。あえての意地悪を商品に入れる、これを善と考えているのがとんでもない勘違いだ。

普通は毒だったら自動で歩けないように作る。こんなものはUIの問題だ。それが、味方であるはずのゲームシステムがあろうことかプレイヤーを殺そうとしてくる。これはとんでもない裏切り行為だ。だからUIには、便利でよくできた所とアホな所、悪意でそうなってる所と、なかなかアレじみたものがある。

こんな仕様にしていい気になっている剣街の制作者には怒りの感情を禁じえない。…ダメだ、どうしても最後は文句で終わるわw みんなには、剣街なんてこんなゲームやらなくていいぞと言っておく。快適で面白いけどシステムまでがプレイヤーに悪意を向けてくる最悪のゲームだと言って終わる。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する