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2019年08月15日10:12

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古楽の楽しみ、他 V(随時追記)

古楽の楽しみ 2019/8/12放送分
▽複数の楽器のためのバッハの協奏曲
ご案内:鈴木優人/失われた楽譜を復元した演奏や、バッハ自身の編曲を交えてご紹介します。 (※女子ワールドカップで6月26日に休止となった番組です)

オーボエとバイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060a
2台のチェンバロのための→オーボエとバイオリンのための

番号の後のa,bは異稿を表し
Rは復元
弓で弾くやり方と、ピツィカートにするやり方との二通り

「バッハにはパロディ(転用、編曲)がしばしばあり、原曲が失われ、パロディが残っているものも。この作品は原曲にオーボエが用いられたが、その後消失してしまった」
「それが、2台のチェンバロのための協奏曲になったと考えられる。2つのパートに分量差があり、異なる楽器のパートだったのでは推測されるため」
「第1楽章は躍動感のあるアレグロ。第2楽章は優美なオーボエ・ソロで始まりヴァイオリンがそれを受け継ぐ。優しくたゆたうアダージョ。第3楽章は技巧的で華やかなアレグロ」


ブランデンブルク協奏曲第四番ト長調BWV1049
『自筆譜にはフランス語で「いくつもの楽器による協奏曲集」とある。』

「バッハがケーテンで宮廷楽長をしていた1721年にまとめられた曲集より。それぞれの協奏曲が異なる楽器編成で、第4番は独奏ヴァイオリンと2本のリコーダー」
「第1楽章は2本のリコーダーの軽やかで長閑なアレグロ。中間部でヴァイオリンが技巧的なパッセージを。それを見守るリコーダー。
第2楽章はため息やそよ風を思わせるアンダンテ。エコーの効果が美しい」
「第3楽章は爽快感溢れるフーガ。バッハらしい対位法のフーガかと思いきや、突如ヴァイオリンの目も覚めるような超絶技巧が。そしてフーガへ戻る」


チェンバロ協奏曲 第6番 へ長調 BWV1057

先ほどのブランデンブルク協奏曲第4番を下敷きにしている。ヴァイオリンの長く音を引く部分はチェンバロではそのままでは弾けないので、トリルで表現。
「先ほどのブランデンブルク協奏曲第4番を原曲にしたチェンバロ独奏の作品。2本のリコーダーを伴う。考え方によってはこちらもソリスト」
「ヴァイオリン独奏パートをチェンバロに置き換え、左手が使えるので低音はベースラインをもとに沢山補強。長い音はトリルで表現。
第1楽章はチェンバロならではの技巧で華やか。第2楽章はリコーダーの代わりにチェンバロがエコーを」
バッハのチェンバロ協奏曲はだいたい原曲より1全音低い調(ブランデンブルク協奏曲4番ト長調→
チェンバロ協奏曲6番ヘ長調のように)で書かれていますが、これは当時のチェンバロが高いピッチで調律されていたためで、実際に弾くと原曲と同じ高さになるのだそうです。

(他のリスナーの方から拝借しました)
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古楽の楽しみ 2019/8/13放送分
▽17世紀後半のフランスの宗教音楽(4)
ご案内:関根敏子/1680年代からの、フランス各地の大聖堂楽長による宗教音楽をお送りします。

ルイ十四世は1682年にヴェルサイユへ王室礼拝堂を移した

http://www.cadenza-cd.com/label/plectra.html

ニコラ・ルベーグは低い身分の出身ながらパリで成功を収めた作曲家・オルガンおよびチェンバロ奏者。
パリから160kmほど離れた街で生まれる
サン=メリ教会のオルガン奏者を1664年から亡くなるまで38年にわたって務め、1678年からは国王ルイ14世付きオルガン奏者も兼務した。
ルベーグのチェンバロ(クラヴサン)音楽は師匠だった可能性もあるシャンボニエール、およびルイ・クープランの影響が見られ、
たいへん高い水準にあるにもかかわらず、演奏・録音される機会に恵まれていたとは言えない。


ルベーグ
 オルガン曲集 第1巻から 前奏曲
 オルガン曲集 第3巻から「ああ、マリアよ、言ってください」
 オルガン曲集 第3巻から「鐘の音」
(オルガン)ジャン・バティスト・ロバン
 王室礼拝堂のオルガンが用いられている

ピエール・ロベール
 モテット「主が家を建てるのでなければ」
 フランス各地の教会で楽長を務めた
…日本語検索ではチーズの名前しか出てこない。
https://fr.m.wikipedia.org/wiki/Pierre_Robert_(compositeur)

セバスティアン・ド・ブロッサール
 「死者のための第1ルソン」
 同時代の作曲家と違い、イタリア音楽の影響が現れている
 ブロッサールはパリで活躍する機会には恵まれなかった。
 ストラスブールやモーで活動し、イタリア語の速度指示を付けたり、イタリアのトリオソナタを思わせる曲を作曲したりするなどした。

https://en.wikipedia.org/wiki/S%C3%A9bastien_de_Brossard

ジル・ジュリアン
 「聖チェチーリアのモテット」
 シャルトル大聖堂のオルガニストを務めた
 伸びやかな男声が心地好い
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Gilles_Jullien

ジャック・ボワヴァン
 「オルガン曲集第1巻」第1旋法の組曲から
https://en.wikipedia.org/wiki/Jacques_Boyvin

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古楽の楽しみ 2019/8/14放送分
セレクション ▽華麗なる舞踏の世界(1)〜ルネサンスの舞曲〜
ご案内:今谷和徳・関根敏子/これまで放送した中から再放送でお送りします
(初回放送2018年8月27日)16世紀の舞踏本「オルケゾグラフィ」に注目します。

今谷先生:イタリア音楽を紹介する事が多い
関根先生:フランス音楽
お二人は四十年の付き合い

オルケゾグラフィ
 1589年出版、フランス初の教則本
 著者:トワノ・アルボー。本名はジュアン・タブロ。ディジョン生まれの聖職者
 先生と弟子の会話形式で書かれている
 ダンスが上手く踊れる=女性にモテる上流階級の間でベストセラーとなった


全て作曲者不詳
(合奏)(歌と合奏)フロリレージョ・アンサンブル、(合奏)アルタ・カペラ、(指揮)マルチェッロ・セラフィーニ

バス・ダンス「あなたに楽しみをさしあげましょう」
「トゥルディオン」

パヴァーヌ「美しい人よ、あなたのひとみに私の命はとらわれて」
 歌い手の声が一台の楽器のよう

ガイヤルド「不実なひとが私を死ぬほど苦しめ」、ガイヤルド「アントワネット」
 弦楽器(ヴァイオリン系)+タンバリン
 E線より上にいかない
 マンドリン?+タンバリン

ガイヤルド「好きか嫌いかなんて」、ガイヤルド「ひとりで寝るほうがましよ」

ブランル:複数の人たちが一緒に楽しめる形式

ブランル・ドゥーブル、ブランル・サンプル、ブランル・ゲ、ブルゴーニュのブランル
 撥弦楽器
 太鼓+木管(笛)+擦弦楽器+トランペット様 と編成が増えてゆく

戦争のブランル
 三拍子ではない
 この時代の戦争は随分とのんびりしている(マテ
 この曲の旋律は有名なシャンソン、クレマン・ジャヌカンの「戦争」から来ている
 クレマン・ジャヌカン(1485年頃 – 1558年)
 戦争:四声のシャンソンで元々は長い曲
 イタリア戦争の描写

カサンドルのブランル
 撥弦楽器
 男声による歌が入る
 先唱→答唱の形式
スコットランドのブランル
 太鼓と擦弦楽器+バグパイプのような音

 実際当時の舞踏会でも歌いながら踊ることがしばしあった

しょく台のブランル
 一人の踊り手が燭台を手に持ちながら気に入った女性に近づいて踊り燭台を渡し、次に女性が男性へ…
 撥弦楽器+男性のセリフ+木管…と楽器が増える
 踊り終えた人から立ち去り最後に一人残る…ぼっちの虞

ブフォン
 戦いの仕草をしながら踊る
 オルケゾグラフィには立ち位置がA,B,C.Dで明記
 誰と・木の棒で・どこで打ち合わせる
 リュート系の撥弦楽器+太鼓+笛+バグパイプ系+低い音の管楽器
 と編成が増えてゆきやがて音量が次第に小さくなり曲が終わる
 楽器名を正確に言い当てる耳が欲しい…w
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古楽の楽しみ 2019/8/15放送分
セレクション ▽華麗なる舞踏の世界(2)〜フランスバロックの舞曲〜
ご案内:関根敏子・今谷和徳/これまで放送した中から再放送でお送りします(初回放送2018年8月28日)太陽王ルイ14世時代のフランスの舞曲に注目します。

リュリ
 「寛大な恋人たち」から メヌエット

マレー
 歌劇「アルシオーヌ」から メヌエット

リュリ
 「焦燥のバレエ」から クーラント
 「衛兵たちのバレエ」から クーラント
 「町人貴族」から スペインのエール

ラモー
 「新しいクラヴサン曲集」から サラバンド
 歌劇「ゾロアストル」から サラバンド

マレー
 ヴィオール曲集 第2巻 「スペインのフォリア」から 抜粋

リュリ
 「町人貴族」から アルルカンのシャコンヌ
 歌劇「ファエトン」から シャコンヌ

ルイ十四世亡き後ひ孫ルイ十五世が即位
摂政:オルレアン公フィリップはヴェルサイユからパリに政治の中心を移す
踊りの様相も相当変化

ルベル
 舞踏さまざま
  作曲形式が次々と変化してゆく

ラモーのサラバンドは明るく華麗な印象。
シャコンヌはバッハのそれが有名だが、この時代は実際に踊るための曲であった。
アルルカン:道化師
ラモーのサラバンド、リュリのシャコンヌ。
それぞれヘンデルとバッハの印象が非常に強いだけに本来は"楽しみながら踊る"音楽だったと再認識。

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古楽の楽しみ 2019/8/16放送分
セレクション ▽特集“チェンバロ競演!”
ご案内:大塚直哉・鈴木優人/これまで放送した中から再放送でお送りします(初回放送2018年8月30日)“チェンバロ男子”二人による対談と演奏。


チェンバロ奏者は普段一人で仕事をすることが多い
鈴木先生:チェンバロ協奏曲を(失われたものも含め)録音する仕事
大塚先生:古い楽器の録音
二人共オランダで勉強した
〜〜〜
バッハ
 ゴールトベルク変奏曲 BWV988から アリア
 二年前に大塚先生がスタジオで演奏した曲
〜〜〜
フランソワ・クープラン
 クラヴサン曲集 第2巻 第9組曲から 2台のクラヴサンのためのアルマンド
 (せっかくスタジオにフランスの楽器があるのでフランスの作曲家のを)
 (チェンバロ)大塚直哉、(チェンバロ)鈴木優人

クープランの墓(クープランへのオマージュ)を知っている人も多い?
〜〜〜
フランソワ・クープラン
 クラヴサン曲集 第2巻 第6組曲から おしゃべり
 クラヴサン曲集 第3巻 第14組曲から おじけたべにひわ
 クラヴサン曲集 第1巻 第3組曲から 暗闇(一部)
 クラヴサン曲集 第4巻 第27組曲から 高雅またはアルマンド(一部)

おしゃべり:非常に速い
(チェンバロ)ワンダ・ランドフスカ
 モダンチェンバロによる演奏

おじけたべにひわ
(チェンバロ)ブランディーヌ・ヴェルレ:クープランを全曲録音した
 1746年製
 男性の演奏家は甘い音色になりがちだが彼女のは決然とした印象がある
 この組曲には鳥が一杯出てくる
 ベニヒワ:12cm位の雀に似た鳥
 クープランのタイトルはちょっとひねっている
 ガラクタ・当てこすりなど変なタイトルが多い
 フランスの曲:装飾音が重要。ヴァイオリンにはビブラートに当たる
 演奏家は書かれた装飾音の再現に血眼になる

暗闇(一部)
(チェンバロ)ヴィオレーヌ・コシャール
 始まった瞬間暗い印象
 フランスのクラヴサン曲は中低音が多い
 使用楽器:リヨンに17世紀からある楽器を1748年に拡大改造
 2005年の録音

高雅またはアルマンド
 (チェンバロ)ベアトリス・マルタン
 イネガル奏法:独特のリズムの揺れ
 揺蕩うような、ジャズに似た個性ある演奏
 使用楽器:1645年頃製作
〜〜〜
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ
 ヴュルテンベルク・ソナタ 第1番 イ短調 Wq.49/1から 第1楽章
(チェンバロ)鈴木優人
〜〜〜
ヘンデル
 シャコンヌ ト長調 HWV435(抜粋)
 (チェンバロ)大塚直哉
〜〜〜
バッハ
 前奏曲とフーガ ホ短調 BWV548から 前奏曲(一部)
(オルガン)ピート・ケー
 オランダのバッホ教会にある残響が8秒以上ある非常に大きなオルガン
 鍵盤も重い

チェンバロ:素早く減衰する音
オルガン:押さえている限りずっと鳴り響く
鈴木優人 さんの言葉「刹那を感じるチェンバロ、永遠を奏でるオルガン」

オランダのオルガニストは即興演奏することが多い
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作曲者不詳/クラース・ボルト:作曲
 「ハーレムの鐘」による即興演奏
(オルガン)クラース・ボルト
 冒頭部分、教会のカリヨンの音色が鳴り響く
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バッハ
 2台のチェンバロのための協奏曲 第1番 ハ短調 BWV1060から 第1楽章
(チェンバロ)大塚直哉、(チェンバロ)鈴木優人
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ヘンデル
 組曲「水上の音楽」HWV348から 第5曲
(チェンバロ)大塚直哉、(チェンバロ)鈴木優人
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