古楽の楽しみ 2019/7/29
ご案内:渡邊孝/今週は、鍵盤楽器奏者・指揮者トン・コープマンの1970年代中頃から80年代初頭に録音された作品をお送りします。1日目は、イタリアの鍵盤音楽です。
ジローラモ・フレスコバルディ
「トッカータ集第2巻」から トッカータ 第1番
「トッカータ集第2巻」から トッカータ 第9番
渡邉先生:彼の演奏スタイルの独自性に驚きを禁じえない
ミケランジェロ・ロッシ
「トッカータとコレンテ集」から トッカータ 第7番
半音階技法を究極まで追求した名曲
チェンバロとオルガンの聴き比べ
フレスコバルディ
「トッカータ集第2巻」から トッカータ 第3番 聖体奉挙のために
「音楽の花束」の「主日のミサ」から「使徒書簡のあとのカンツォーナ」
ドメニコ・ツィーポリ
パストラーレ
ドメニコ・スカルラッティ
ソナタ ホ長調 K.20
ジュセッペ・ゲラルデスキ
Giuseppe Gherardeschi (1759-1815)
ロンド ヘ長調
オルガンのためのソナタ
コープマンはカリヨンを用い軍楽隊に鉄琴が含まれているような音色を出している
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古楽の楽しみ 2019/7/30放送分
▽トン・コープマンの初期の録音をめぐって(2)
ご案内:渡邊孝/アンネケ・ウィッテンボッシュと共に録音した2台のチェンバロのための作品集や、ウィリアム・バードの作品を中心にお聴きいただきます。
アンネケ・ウィッテンボッシュはコープマンと共にグスタフ・レオンハルトに師事した
アントニオ・ソレール
協奏曲 ト長調
ウィリアム・バード
ウォルシンガムによる変奏曲
ペドロ・ホセ・ブランコ(オルガン・ハープ奏者 1811年没)
協奏曲 第1番 ト長調から アレグロ
チェンバロも2台で演奏すると迫力が増す。それにしてもキレッキレ
ウィリアム・バード
鐘
二つの低音によるオスティナートの上に様々な変奏曲
さながら大聖堂の中鐘が鳴り響くよう
コープマン:私は、バッハの優れた弟子の一人として演奏したいと思っています…
バッハ
「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」から 前奏曲とフーガ 第8番 変ホ短調 BWV853
クロード・バルバートル(バルバトル)
行進曲「ラ・マルセイエーズ」とエール「サ・イラ」
1792年シトラスブールの市長が士気を高めるべく依頼した
パンフレットの形で全土に広がり1795年には国歌として認められた
戦いを見事に表現したもの
オリジナルのフランス語の指示をオランダ語にして喋っている
チャイコフスキーの「1812年」以外にもカノン砲を使った楽曲が存在していたとは。
ああそうか、ラ・マルセイエーズ繋がりだ。
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古楽の楽しみ 2019/7/31放送分
▽トン・コープマンの初期の録音をめぐって(3)
ご案内:渡邊孝/ハイドンとパーセルのチェンバロのための作品をLP盤でお聴きいただきます。
コープマンがプロ活動を始めた70年代中頃のLP盤が少しずつCD化されつつある
ヨーゼフ・ハイドン
ソナタ 変ホ長調 Hob.XIV:1
ヘンリー・パーセル
組曲 ト長調
セフォーチの別れ
トランペット・チューン ハ長調
グラウンド ハ短調
セフォーチの愛称で親しまれたカストラート、ジョバンニ・フランチェスコ・グロッシがイタリアに帰国する際パーセルが別れを惜しみ作曲
ヨーゼフ・ハイドン
ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:49
1789-90にかけて作曲
イギリスのオリジナルチェンバロ(1800年に制作された音量調節可能なチェンバロ)を使用し可能性を追求
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古楽の楽しみ 2019/8/1
▽トン・コープマンの初期の録音をめぐって(4)
ご案内:渡邊孝/フランソワ・クープランのオルガンのためのミサ曲を中心にLP盤でお聴きいただきます。
フランソワ・クープランは18歳の時サン・ジェルヴェ教会のオルガニストに就任
「修道院のためのミサ曲」から キリエ、グロリア
オルガン独奏にどのように(決まりきった)歌詞を乗せてゆくのか、難問を突きつけられた気分だ。
長調のキリエはグレゴリオ聖歌の 天使ミサ曲 Missa de Angelis が思いつく。
クープランのは光庭を思わせる。
「修道院のためのミサ曲」から 奉献唱、サンクトゥス、聖体奉挙、アニュス・デイ、デオ・グラティアス
Kyrie Gloriaが長調だったのに対し最初は短調で推移し再びのト長調(ヘ長調かも)
#古楽の楽しみ
「クラヴサン曲集 第2巻」 第9組曲から 2台のクラヴサンのためのアルマンド
フランソワ・クープランは教師でもあったが、クラヴサン曲集は彼の作曲家としての根幹を表している。
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古楽の楽しみ 2019/8/2
▽リクエスト・アラカルト
ご案内:大塚直哉/皆さまからのリクエストにおこたえしてお送りします。「古楽のキーワード」のコーナーでは「メヌエット」について解説します。
リクエスト:シャコンヌの、ヴァイオリンやピアノ以外のVer.を聴きたい
無伴奏バイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004からシャコンヌ」バッハ:作曲, (リュート)ホプキンソン・スミス
13弦のバロックリュートを使用
短調−長調−短調
ハープ・琴・ギターなどがある
バッハのシャコンヌに関しては超一流のヴァイオリン奏者の演奏とギターのそれを聴き比べてきた。
最も深い精神性を湛えた曲と言われていて、演奏家一人一人の解釈違いが如実に表れると感じる。
このリュート奏者は歌い上げるかのよう。
個人的には長調に転じる第二楽章の冒頭で涙腺が危ない
リクエスト:"バロック音楽の楽しみ"のテーマ曲
フランチェスコ・マンフレディーニ(1684年生まれ)
合奏協奏曲 ハ長調 作品3第12から 第1楽章
パストラーレがある事からクリスマス協奏曲と呼ばれる
(合奏)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、(指揮)ヘルベルト・フォン・カラヤン
「古楽のキーワード」"メヌエット"
クリスティアン・ペッツォルト
メヌエット ト長調 BWV Anh.114
アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳に記されていた事から長い間バッハの作品だと思われていた。
メヌエットは3/4、3/8で書かれるが当時のフランス風のステップは3拍子×2で6拍子が主流
ヴァイオリン教則本にあったような記憶が(そこ
G.F.ヘンデル
「水上の音楽」第3番 ト長調から メヌエット
ゴットフリート・ハインリヒ・シュテルツェル
アリア「あなたがそばにいらっしゃれば」
(ソプラノ)幸田浩子
(合奏)新イタリア合奏団
柔らかく包み込むような声
G.F.ヘンデル
ハープ協奏曲 変ロ長調 作品4第6
1736年ロンドンで初演
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ビバ合唱 2019/8/3
案内:大谷研二
▽イギリスの合唱音楽(2)〜パーセルのオード(頌歌)を聴く
ヘンリー・パーセル
「メアリー女王の誕生日のためのオード(1694)」
イギリス音楽はチューダー王朝の時代が一番輝いていた
その後一般市民の音楽会が他国に先んじて花開き渡英した作曲家が活躍
イギリス人はどうなのか?…パーセルの名が挙げられる
1689年名誉革命
メアリー女王は音楽を手厚く保護
歌詞の中に楽器の名前が多く登場
Sound the Trumpet
が頭を過ぎったらやはり含まれていた。
Philippe JarousskyとAndreas Schollの掛け合いで初めて知ったのでその印象が強い。
まさに言祝ぎに相応しい旋律。
(ソプラノ)フェリシティ・ロット、(カウンター・テナー)チャールズ・ブレット、ジョン・ウィリアムズ、(バス)トマス・アレン、
(合唱と管弦楽)モンテヴェルディ合唱団・管弦楽団、(指揮)ジョン・エリオット・ガーディナー
(25分42秒)
ジョン・ウィリアムズ カウンターテナーもいらっしゃいましたか(そこ
※有名どころでは作曲家とギター奏者
聖セシリアの祝日のためのオード(1683)」
音楽の守護聖人のために4曲作曲している
1683年版は序曲+7つの声楽曲から成る
「来たれ全ての歓喜よ」
(カウンター・テナー)マイケル・チャンス、(テノール)ジョン・マーク・エインズリー、(バス)マイケル・ジョージ、
(合唱)イングリッシュ・コンサート合唱団、(弦楽合奏)イングリッシュ・コンサート、(指揮とチェンバロ)トレヴァー・ピノック
#ビバ合唱
パーセル独特のメランコリックなハーモニーが美しい
聖セシリアの祝日のためのオード(1692)から「宇宙の魂よ」
「めでたし、輝かしきセシリア」の第五曲
(合唱)ガブリエリ・コンソート、(管弦楽)ガブリエリ・プレイヤーズ、(指揮)ポール・マクリーシュ
パーセルの後は空白時代が続く、ドイツから帰化したG.F.ヘンデルの活躍
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