昨日は鎌倉・小町通りの割烹の名店「奈可川」に行った。ここは白樺派の文豪・里見��先生や小林秀雄、永井龍男、立原正秋など数々の鎌倉文士が愛したお店。ぼくも38年間通っている。鎌倉に住んでいた新潮社の斎藤天皇といわれた斎藤十一さんも常連でよく澁澤龍彦夫人の龍子さんといらしていた。龍子さんも元はといえば、「芸術新潮」の編集者で、そこで澁澤龍彦特集を組んだというのがそもそもの澁澤さんとの出会いである。昨日は名物のカラスミを食った。ぼくは毎年、師走になると「奈可川」のカラスミをおせち用に頼むのである。龍子さんもカラスミが大好きなので、以前、差し上げたことがあった。
そして、2日連続で「マイクス」に行った。馴染みの常連客でいっぱいだった。キャビアと裏メニューのロービサンドを食った。「マイクス」では常連はローストビーフのことをロービと呼ぶのである。地元に心和む行き着けの飲み屋があるのはいい。
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