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2019年07月24日09:18

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古楽の楽しみ、他(随時追記)II

古楽の楽しみ 2019/7/24放送分
▽マレーのヴィオール作品
ご案内:鈴木優人/フランスのヴィオール奏者で作曲家だったマレーの「ヴィオール曲集」から、標題のついた描写的な作品をご紹介します。

ヴィオラ・ダガンバ:足のヴィオラ(足にはさんで演奏)バロック時代に流行し一度廃れた
ヴィオールはフランス語表記

マラン・マレーはルイ十四世の時代宮廷音楽家・作曲家として活躍

「ヴィオール曲集 第2巻」組曲第2番 ニ短調 から「鐘またはカリヨン」
 ヴィオール&テオルボ
「ヴィオール曲集 第2巻」組曲第3番 ニ長調 から「人の声」
 人間の声、あるいは人の声と名付けられたストップ(オルガンのリード管の一種)の音を模した
 ヴィオール&アーチリュート

マレーの特徴:重音奏法

「ヴィオール曲集 第3巻」組曲第4番 ニ長調 から「華麗」
 ヴィオール・クラヴサン・テオルボ

「ヴィオール曲集 第4巻」から「タタール人の行進」「アルマンド」「サラバンド」「タルタラン」
 タタール人:中央アジアのモンゴル系の民族
 タルタラン:タタール地方に棲む神獣、あるいはフランス語で"大言壮語"
 ヴィオール(二人)・クラヴサン・テオルボ
世界史の授業に出てきた"タタールの軛"を思い出す

「ヴィオール曲集 第4巻」から「迷宮」
 ヴィオール&クラヴサン
 宮廷ではしばし、選ばれた人々のみが集まる音楽会が開かれルイ十四世は音楽総監督も務めた

「ヴィオール曲集 第5巻」組曲第5番 ト短調 から「ジグ‘ラ・パゴド’」
 1725年に指揮者の地位を息子に譲って引退、同年に出版された
 パゴド=ファゴダ(パゴダ):元は仏教寺院の意味だが中国から渡ってきた風変わりな陶磁器をそう呼んだ
 ヴィオール・クラヴサン

「ヴィオール曲集 第5巻」組曲第7番 ホ短調 から「膀胱結石手術の図」「病後の祝い」「その後」
 麻酔が発達していないこの時代に命懸けの手術を受け、幸いにも全快
 ヴィオール・クラヴサン・テオルボ
 そして、語り。
 エリック・サティより200年前に聴衆の度肝を抜くタイトルがつけられていたとは…


鈴木先生:音楽史上稀な才能…(マレーなだけに
古楽の楽しみってこんなに笑える番組だったっけ

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古楽の楽しみ 2019/7/25 放送分
▽バッハのヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ
ご案内:鈴木優人/バッハが作曲した3曲のヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタの魅力をご紹介します。

チェロに似た大きさの6本もしくは7本の弦を持ちギターのようなフレットがあるヴィオラ・ダ・ガンバはバロック時代に広く流行した
この3曲は1730年代後半〜40前半に書かれたものとされているが
ケーテンでアーベル(優れたヴィオラ・ダ・ガンバ奏者でバッハとは家族ぐるみの付き合いがあった)のために書かれたのではないか?と推測する学者

ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第1番ト長調BWV1027
 緩急が繰り返される
  (ヴィオラ・ダ・ガンバ)(チェンバロ)
 第四楽章のフーガ調の疾走感が心地よい

フランス:重音奏法が中心
バッハは旋律を奏でる楽器として使いたかったのではないか

ヴァイオリン・ヴィオラ
 弓は上手持ち 5度調弦
ヴィオラ・ダ・ガンバ
 弓は下手持ち 4度(ギターに近い)

ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ 第2番 ニ長調 BWV1028
1:ゆったり
2:ギャラント様式
3:短調、アンダンテ
4:ABの主題を繰り返すアレグロ・モデラート

オブリガードのチェンバロのパートも非常にかっこいい
バイオリンのソナタと違い左手と右手の中間に主旋律が来る

ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ 第3番 ト短調 BWV1029
1:ヴィヴァーチェ
前半)チェンバロに右手がなく通奏低音
後半)みっちり描き込まれ ヴィオラ・ダ・ガンバと掛け合いユニゾンで主題に戻る
2:アダージョ
ヴィオラ・ダ・ガンバが主導権を握る
後半で旋律を分け合う
3:フーガ
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
全3楽章の構成 急-緩-急 ヴィヴァーチェで始まる
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
をふと思い出す。

ヴィヴァーチェ
ラルゴ・マ・ノン・タント
アレグロ

(ギャラント様式は1750〜70年代に流行したらしい。大バッハは柔軟かつ意欲的に新しい様式を取り入れていたんじゃなかろうか)
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#古楽の楽しみ 2019/7/26放送分
▽夏の特別企画 ゲストをお迎えして(1)

ご案内:鈴木優人/国際的に活躍するオルガン製作家・横田宗隆さんに、オルガン製作の裏側や、歴史的オルガンの魅力をうかがいます。

ここ最近の制作:
オランダはアムステルダム、オルゲルパルク(ORGELPARK)に建てられた
ヒルデブラント様式のオルガン(共同制作)
ヒルデブラント:J.S.バッハに一番近い製作者

バッハ「フーガの技法」BWV1080から「コントラプンクトゥス1」

14歳の時シャルロッテンブルク宮殿のオルガンの録音を聴いて感動したのがきっかけ
その楽器があったからこそバッハという大家が生まれた→作る側に回った
北ドイツ型が主流

ブクステフーデ「前奏曲 イ短調」BuxWV153
 アルプシュニット
 ハンブルク聖ヤコビ教会のオルガンの演奏

オンサイト・コンストラクション(現場で建設)
パイプ一本一本も現場で作る
かつては教会の中で仕事場を設置し取り付けるのが主流だった
パイプの材料や作り方
流体力学など研究者を引き込んで"新しく"古い楽器を作るのに成功

ゲオルク・ベーム「深いふちからわれ汝(なんじ)を呼ぶ」
 ベームは若いバッハに影響を与えた
 シュニットガーオルガンの演奏(制作は横田さん)

"オルガンを作る"
注文を受ける
オルガンの用途・目的
注文なさる方はどのような曲を弾きたいか明確
物理的な条件:建物を見、音響、天井の高さ(制約)、ふいご室の置き場所を吟味
どのような形で何本作るか、パイプの配置(楽器の性格を決める)、どこから聴こえてくるかを決める
大きな楽器はパノラマ効果が面白い(様々な場所から聴こえてくる)
制作期間:やり方による
調査研究、なるべく古いやり方で作るので1〜6年かかるので制作場所に引っ越した
国内では宮崎市の福音ルーテル教会に建造

ブクステフーデ「今ぞわが魂よ主をたたえよ」BuxWV214
 ヨーテボリ、エーテグルーデ教会(?)のオルガン
  長三度の調律法が非常に美しい音色

ブルーンス「きたれ、異教徒の救い主よ」
 ブクステフーデの弟子、30代で亡くなった
 演奏:コーネル大学の楽器
 (1910〜30年代に学者による調査が残っていたシャルロッテンブルク宮殿のオルガンを再現)
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