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2019年07月01日08:22

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蟻の街の子供たち 北原怜子(きたはらさとこ)−54

聖母文庫 聖母の騎士社刊

 わたくしが、アリの会にきたころのお友だちは、みんなひっこしして、あたらしい人がたくさんきました。まえは色々のものがなくなりましたが、このごろはあまりなくなりません。これもおひげのサンタクロースのおじいさんや、北原先生がきてからです。きのうは、ロザリオをもらいおいのりをしました。ずいぶん長いおいのりです。六人でやりましたから、三十年のれんごくにいる人のくるしみをたすけることができたときいて、うれしくなりました。一日も早くすっかりおぼえてしまい、みんなでやれるきょう会を早くほしいと思っています。
 パパさま早く来てください。アりの会にいる人が、みんなでお祈りできるところを、早く作ってください。みんな早くよい子になって、てんごくにいかれるよう、まっています。パパさまへおみやげも作っています。かならずきてくださいね。むだになってしまいますし、せっかくいい子になるときですから、まっていますよ。    さようなら
                            やす子

 アリの会に来てから、一月たった十二月二十五日は、初めての楽しいクリスマスでした。お人形のイエズスさまが、わらの上でお生まれになり、マリアさま、ヨゼフさま、羊かい、みんな大人の人がして見せてくださり、イエズスさまのお話や、ファチマのせい母さまの紙芝居や沢山のおみやげを頂きました。楽しいことを一人でよろこんでいないで、みんなで喜ぶことが、どんなにうれしいことかが、わかりました。私は熊本にいる時は、学校に行ってましたが、東京ではいれてくれません。手と足がわるいからです。でも北原先生はまい日来て下さいます。でもご病気の時は休みでした。こんどここに教会がたちます。みんなは高円寺の教会に行きましたが、ここに出来れば私も行かれます。とてもうれしいです。みんな天主さまのおかげですね。まちにまった教会を、どうぞしゅくしに来て下さい。学校にも行けず、つまらなくすごしている私は、司教さまの来て下さる日を心からまっています。  さようなら
                             たつこ

 私は六人兄弟の姉です。一年のころは、よいお家で学校の勉強もよく出来ましたが、このごろは全然違った生活で、とても変な性質になりましたが、三月末、高円寺の修道院に行ってからは、一生懸命勉強して立派な修道女になろうと思う様になりました。母が病気なので、私がお洗濯からご飯たき、二つの妹のお守りまで、みんな一人でやっています。前は学校から帰るとお守りをしてお手伝い、夜北原先生のお家に勉強に行ってましたが、三月二十五日からは、北原先生もご病気で、一ヵ月もねていらっしゃり、行かれませんでした。
 こんどは、アリの会に教会ができ、ここで色々の事を教えて下さるそうです。私は一日も早く立派な神様の子となり、修道女になる日を心待ちに、余暇を見てはお祈りや勉強にいそしんでいます。司教様のお話を聞いて早くお会いして、色々修道女になるために、しなくてはならない事を教えて頂けるのを待っています。どんな事でも負けずにやって行く望みを持った私のためにも、ぜひ来て下さるようお願いし、又お祈り致して居ります。
                          敦子

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