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2019年06月17日22:49

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【映画日記】『小さな恋のうた』、【EUフィルムデーズ in 京都】『修道士は沈黙する』、『ロミー・シュナイダー〜その光と影〜』、の巻

 久方振りに映画館。

 イベント上映される『ゲキ×シネ』数作の内、2作品のチケットを購入。行かねば、行かねば。行けるのか?(汗)
 

 さて。

 本編上映前に流れた『ホットギミック ガールミーツボーイ』の予告編。地雷臭、大。でも観たい。


●『小さな恋のうた』

 うん。好きじゃあない。LIVEシーンは悪くないのだけれど、それだけじゃあね……

 無理矢理に沖縄基地問題やオスプレイ問題を絡めているように感じた。必然性が無い。絡めるなら、もっとしっかりと描かなくちゃ。それでいて沖縄感が希薄というのは、ホント、どうだかと思うよ。「横須賀」と言われたら、「そうかもね」と思うほどだもの。

 序盤。沖縄でバンド活動をしている4人の高校生男子が、ライブハウスのオーナーである世良正則の紹介を端緒に大都会・東京で認められそうな気配となり、「渋谷ーっ!!」とはしゃぐも、【その直後、自転車に乗ったメンバーが車に撥ねられて記憶喪失……】というスジ運び。ここで「……使い古されまくっているというか、イマドキ、こんなストーリーラインはアカンやろう。時代錯誤というか、ちょっと引くわ……」と思いながら観ていたら、その後、しばし記憶喪失ストーリーが続いた後で、まさかのツイストっ!! このツイストに、更に「これ、なんやねん……?」と困惑させられた。なぜ、そこで、ややファンタジー寄りな演出に流すかなあ? その後で「等身大の青春群像!」的なものを見せられても、「もう、無理、無理。乗られへん……」と。

 とにかく、風土、情勢、大人の描き方が雑。

 モンゴル800の楽曲は良いのだけれども、これ、映画だからね。

 青春映画は好きなのだけれど、こういう風な捻り方をされると僕には辛い。ただ、世評は肯定派が優勢のように思うなあ。モンゴル800や出演している俳優のファンが褒めているのかなあ? それとも僕がズレているのかなあ? でも、とにかく、僕は乗れなかった。


 映画チラシを収集しつつ、移動。

 この日までに予定していた【EUフィルムデーズ in 京都】参加は叶わず。10作品近くを観逃した状態で、ようやく、はい。というか、3年振りの参加。劇場未公開に終わる作品を多く上映してくれるので、足繁く通いたいところだけれど、ここ2年は無理で。今年も、観られて、あと4〜5作かなあ。


●『修道士は沈黙する』

 コレは昨年の3月に単館系メインで全国公開されました。監督はロベルト・アンド―。主演はトニ・セルヴィッロ。共演にダニエル・オートゥイユ、コニー・ニールセン、モーリッツ・プロイプトロイら、けっこうに豪華キャスト。ロベルト・アンド―とトニ・セルヴィッロは秀作『ローマに消えた男』に続いてのタッグ。ロベルト・アンド―の演出力は既にこれまでの作品群で証明されているし、トニ・セルヴィッロの演技力は『湖のほとりで』、『ゴモラ』、『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』、『眠れる美女』、『グレート・ビューティー 追憶のローマ』などで、相当に高く評価されている。ヨーロッパ映画賞男優賞2度受賞(対象は3作品)に異議を唱える方は相当な少数派であろう。もう70代に突入したので大ベテランなのだけれど、映画界で世界的に注目されるようになったのは2000年代に入ってから。遅咲きの人。だが、スクリーンに登場するだけで【ザ・名優】といった貫録がある。【遊ばない。出稼ぎもしないベン・キングズレー】みたいな雰囲気。

 イタリア映画祭での上映タイトルは『告解』。

 【ドイツにて開催されたG8会議を舞台として、経済要人が亡くなるという事件が発生。
招かれた客である修道士は数学者でもあり、その真相を把握してもいる。それを炙りだしていく、社会派ミステリー】といった趣き。

 僕は好き。画作りも実に映画的で心地良かった。なかなか見応え有り。

 ただ、公開邦題は全く内容にそぐわない。【沈黙しない】もの。でも『告解』だとねえ……、とも思うが、もう少しミステリー寄りの展開をしても良かったのではないか? この邦題とキー・ビジュアル、あらすじからは「辛気臭そう」、「重たそう」、「難しそう」と感じるものね。いや、決して万人向けのエンタテインメント作ではないけれど、充分に見応えはありました。映画している。そこが好き。


●『ロミー・シュナイダー〜その光と影〜』

 オーストリア出身で主として、ドイツ、フランス、イタリア映画界で活躍した名女優ロミー・シュナイダーの晩年にフォーカスしたスケッチ。

 冒頭、20世紀フォックスのロゴとファンファーレが轟くけれど、これ、日本公開、難しいだろうなあ。配給会社各社は買い付けに躊躇し、その殆ど(恐らく全社)が商業的リスクを回避するためにスルーすると思われる。

 主な理由は下記の通り。

・全編、モノクロ。
・全体的にアンニュイ&かったるいテイスト。
・ロミー・シュナイダーの波乱万丈の人生(愛息の非業の事故死)などが描かれず、晩年(といっても42歳頃だが)を淡々と切り取っており、加えて彼女に対する知識が、ある程度ないと理解出来ない作風。

 である。

 けれども、なかなかに興味深く見た。メリハリは感じられないが、じっくり丁寧に撮っている。いたずらにゴシップ風に仕立てていないところに噛み締め応えがある。

 この日の一番のお目当ては、この作品だった。観ることが出来て良かった。悪くない。こういうアプローチもアリだと思う。悪戯にセンセーショナル&スキャンダラスに描かないところ、かったるいけど飽きずに観た。それにしても、ドニ・ラヴァン。もう完全に怪優になっていた。

 

 この日のベストは『修道士は沈黙する』だな。最後の犬とのエピソードが良い。深味もあって、風刺も利いていて。そして、ラストに用いられるのがアイリス・イン。思わずニンマリした。良かった。


 翌日、徹夜のままで仕事。後半、ちょっとバテた。といって、それは徹夜の影響ではない。ちょっとテンパった。したい作業、しておいた方が良い作業の幾つかをこなしきれず、合間に行いたかった私用もこなせず。要領悪いなあ、僕。もっともっと、スムーズに作業を進められるようになりたい。今日は反省材料、多し。

 疲れたので映画鑑賞予定は取り止め。明日の『ゲキ×シネ「髑髏城の七人」2011〜ワカドクロ〜』は絶対に観たい。あとは余力があれば。

 といったところで以上です。    


<左添付画像使用許諾:(C)2019「小さな恋のうた」製作委員会>
<中添付画像使用許諾:(C)2015 BiBi Film-Barbary Films>
<右添付画像使用許諾:(C))Peter Hartwig, Rohfilm Factory>
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