6月6日の紙面に、「男性の育休 義務化を」という記事があった。子育て世代が安心して子供を産み、育てることができようにという趣旨での取り組みのようだが、疑問である。
まず、少子化の原因はそもそも何であるのか。夫が子育てに参加しないことが原因だろうか。そればかりではあるまい。そもそも働く世代が自分たち自身の現在や将来に希望を持てないこと、不安を感じていることもあるのではないか。現在の生活に満足し、安心しているのであれば、そのたすきを次世代に渡そうという気持ちにもなるのではないか。
また、全ての働く男性に育休を「義務」にすることは、かえって子供を産むことをためらわせる原因になりかねない。育休期間中は、給与は満額にならない。それでなくても平均賃金が目減りしている昨今、子供を産んだことで強制的に「育休」期間を課され収入が減ずるのであれば、子供を産み育てようという意欲が湧くであろうか。
いくら立派な政策があっても、それが現実に即していないのであれば、何の問題解決にもつながらないであろう。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201905/CK2019051902000137.html
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