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2019年05月27日11:46

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『アメリカン・アニマルズ』感想

〜2004年に4人の大学生が時価1200万ドル(約12億円相当)のビンテージ本強奪を狙った窃盗事件を映画化。ケンタッキー州で退屈な大学生活を送るウォーレンとスペンサーは、くだらない日常に風穴を開け、特別な人間になりたいと焦がれていた。ある日、2人は大学図書館に保管されている時価1200万ドルを超える画集を盗み出す計画を思いつく。2人の友人で、FBIを目指す秀才エリック、すでに実業家として成功を収めていたチャズに声をかけ、4人は「レザボア・ドッグス」などの犯罪映画を参考に作戦を練る。作戦決行日、特殊メイクで老人の姿に変装した4人は図書館へと足を踏み入れ…〜 <映画.comさんより>

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映画の冒頭「真実に基づく物語ではない。真実の物語である」と、いきなりやらかしてくれる!
これで、掴みはOK!(古っあせあせ(飛び散る汗)) 

この作品で何よりも特筆すべきなのが、実際に事件を起こした本人たちを登場させていること。
彼らの登場で、映像がいきなりドキュメンタリー風に変化して、それが毎回、ドキッ、ドキッ!
作品の中で、これが何度か繰り返されるんですが、その挿入のされ方が、とにかく絶妙で見事なんです。

何かをやり遂げたい、自分が存在した証を残したい4人の大学生たち。
荒くれハチャメチャリーダー、芸術肌でおとなしい奴、冷静なインテリ、筋肉オタクと・・・いやあ、実在とはいえ、よく映画映えするこの4人が集まったことよ!

緩急つけたスピード感ある展開と、スタイリッシュな映像で、グイグイ引っ張られていきました。
で、ところどころに、本人たちが、あり得ないようなタイミングと視線で登場してくるし。

犯罪映画を見ながら、綿密な計画を練る4人。
それでも、実際は思い描いたようにはいかず、情けない事態に。。。
あまりにものダメっぷりに、観客は、犯罪者たちなのに、同情しちゃったり、応援しちゃったり!?

面白かったのが、曖昧になってしまった記憶箇所。
記憶って、自分たちに都合がいいように、実際とは違う風に記憶されていたり・・・!?
オランダには本当に行ったのか?スカーフの色は?

タイトルのアニマルズは、おそらくこの4人組の事。
で、盗み出そうとする画集が「アメリカの鳥類」というもので。。。
ポスターの4人の顔には、それぞれに似合った鳥類が描かれていたり。
1つ、すごく印象的だったのが、芸術肌のスペンサーがある夜ふと目撃するフラミンゴ。
フラミンゴって、実際、飛べるみたいだけど、あまり飛ぶところって見たことないですよね。
監督は、このフラミンゴに、彼らの姿を投影したのかも・・・とか。

キャストの中では、やはりというか、バリー・コーガンくんが素晴らしかった。
どれだけ、演技の引き出しを持っているのか。
すごいのは、見た目のおとなしさは、いつも同じような雰囲気なんだけど、内に秘めたものが、作品によって、かなり違ってて・・・それを目に見えるように的確に表現してくるその演技力は恐ろしいほど熟練されている。
筋肉オタクの子、どこかで観たって調べたら、そうだ、そうだ、『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』の主役の子、ブレイク・ジエナーじゃん。
あまり好きな作品じゃなかったけど(苦笑) 『スイート17モンスター』のお兄さん役の方は好き。

ダーウィンの『種の起源』に詳しければ、更に深く楽しめるかも?
まずまず面白かったけど、好きか嫌いかだと、ちょっと微妙。
上手く説明できないけど、クールに描かれることで、彼らの犯罪が美化されたりとか、私、心配してるのかも・・・。
それでも、この監督のチャレンジは評価してあげたい。3.5☆
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