mixiユーザー(id:6152701)

2019年05月02日22:28

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「象徴天皇制」について

 「象徴天皇制」について述べたい。
 日本国憲法は、第一条で「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と規定し、その「地位」を、「日本国民の総意に基く」と宣言している。
 現行憲法は、先の戦争の反省から生まれた。そして、「再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し」、第一条に「天皇」は「象徴」であると規定した。
 大日本帝国憲法下の天皇は、「国の元首」かつ「陸海軍の統帥」であった。そして当時の政府は、「天皇」を神格化することで政治的に利用し、大戦を意義あるものとして国民をこれに誘導した。
 日本国憲法は、日本が再び同じ轍を踏まないよう、天皇は「国の象徴」であると新たに定めた。さらにそれを、「国民の総意に基く」と書いた意義は大きい。
 日本国憲法は、いったんは決意したことでも、時間の経過とともに風化していくことを見通し、仮に政府が再び「天皇」の存在を利用して国民を戦争に導こうとしても、最後には「国民の力」でそれを阻止しようと考えたのだ。
 安倍政権のもと、日本が再び右傾化を深めていることに、私は危機感を覚える。自民党の憲法改定草案(私は「改正」とは言いたくない)の中に、天皇を「元首」としようとしていることは、現行の日本国憲法の精神にもとる。
 現行憲法のもとにある私たちは、政府のそのような行為を断じて許してはならない。「再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し」た私たちは、その「総意」によって、天皇を「国の象徴」としての現在の地位から動かしてはならないのだ。
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