前回の日記の続きではないですが、同じテーマーです。
USAF reveals Skyborg ‘loyal wingman’ concept [Jane’s]
https://www.janes.com/article/87512/usaf-reveals-skyborg-loyal-wingman-concept
【アメリカ空軍は‘忠実なる列機’スカイボーグを発表】
これがAIで『自律的』に作戦を行う予定の軍用機(の試験機)です。
初飛行は2023年の予定で、AFRL(アメリカ空軍研究所)で制作されるそうです。
とは言うものの、機体のデザイン(リンク先のJane'sの記事の写真でご確認下さい)
はUVAの試作機XQ-58ヴァルキリーという名前の方が一般的には通りがよいですね。
ウイングマン(wingman) =列機というのは、軍用機が編隊を組み飛行
するさいに隊長機に従い後方(に加えて高度を低くすることが多い)に位置をとり
追尾する飛行機と操縦士のことです。
第二次世界大戦までは最小の編隊の単位は3機で構成され、への字型に変態を
組むので、左右後方に2機のウイングマンが隊長機に従っていました。
このシステムで戦闘を行うと、隊長が2機の部下の戦闘機をフォローできなくなくなり、
編隊はバラけて1対1のパイロットの個人的な技量の戦いになることに、ルフトバッフェ
(ドイツ空軍)のヴェルナー・メルダース大佐が気づきました。
大佐は3機編隊を止めて隊長とウイングマンのマンツーマンの2機編隊に改める
ことで、2機の戦闘機がお互いを助け合う戦術を編み出す事に成功しました。
この2機編隊(ドイツ空軍ではロッテと呼ぶ)は現在の世界中の空軍でも踏襲され
当然のようにアメリカ空軍でも実施されているので、今回の試験もおそらくは
マンツーマン・フォーメーションが基本になると思います。
ただ、日本の防衛装備庁の発表している[i3fighter] などの構想の予想図なども、
有人のパイロットを搭乗させる戦闘機が1機に対して無人の戦闘機システムの
スカイボーグは最低でも4機が有人機の指揮下に入るようです。
さらに多い場合では8機程度の飛行中隊規模の戦力を率いる形を想定している
ようですね。
これは将来的には戦闘はスカイボーグが行い、人間のパイロットはその指揮を
執る目的で戦場の空に戦闘機を操縦して出陣する事を想定しているようです。
さらに話を進めると、最終的には有人の戦闘機を廃してスカイボーグの飛行中隊
の空中母機の役割をする、タンカーとAWACS(早期警戒機)の機能を併せ持つ
司令機が後方でスカイボーグの指揮と命令を行うことになるかもしれないです。
そう、人間は命令するだけで戦闘はロボットが行う事になる。
今回ご紹介したスカイボーグは戦闘ロボットの可能性の一例にすぎません。
これは高度な戦闘に特化した複雑なシステムですが、もっと具体的に個人を暗殺
できるようなロボットの研究も‘どこか’では必ず行っていると思います。
それも、秘密裏に…
いま世界で何が始まっているか目をそらさずに現実を注視していきたいですね
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