ザ・デストロイヤーが亡くなった。
白覆面の魔王と呼ばれたプロレスラーは、60年代のマット界において初の覆面世界王者(WWA)として君臨した。
アマチュアレスリングに裏付けされた高度な技術と必殺技の足4の字固め、そしてミステリアスな佇まいは日本でも空前のブームを呼び、力道山、馬場との死闘がプロレス史に刻まれた。
リングで友情を培った馬場が全日本プロレスを旗揚げした際には手薄な日本陣営に助っ人として加わり大いに男を上げ、マーク・ルーイン、アブドーラ・ザ・ブッチャーとの外人同士の遺恨対決は全日本の方向性を体現した。
中継局である日本テレビのバラエティー番組にも登場し、国民的スターの座を獲得、長くプロレスラーの代名詞となる一方、幼児教育の著作を発表するなど大学卒のインテリとしても名をはせた。
現役引退後は故郷でアマレスチームの監督として青少年の育成に務め、日本とのスポーツ交流の架け橋ともなり、その功績から平成29年秋の外国人叙勲で旭日双光章を受章している。
私が小学生のとき、プロレスを見に行ったクラスメイトがデストロイヤーのサインをもらってきて、子供心にとても羨ましかった。
私がサインをいただいたのは現役晩年の千葉公園体育館。一目瞭然、このサインが彼のエンターティナーとサービス精神を表現している。
合掌。r.i.p
ログインしてコメントを確認・投稿する