先日の日記に安倍総理の施政方針演説で明治天皇の歌を使った事を書きました。
しきしまの 大和心の をゝしさは ことある時ぞ あらはれにける
この明治天皇の歌を読んだ時に、二つの事を思い浮かべました。
一つは本居宣長が詠んだ、
敷島の 大和心を 人問わば 朝日に匂う 山桜花 です。
これについては、面白い話があるので、別の所に載せました。
ご興味のある方は下記をご覧下さい。
https://blog.goo.ne.jp/tennnennkozi
もう一つが、「敷島の大和男の行く道は・・・」との女声の歌でした。
かなり印象に残る曲だったのでしょう、
これを思い出したとのコメントをジェリジャリさんから頂きました。
それでこれについて調べてみました。
曲のタイトルは「男が死んで行く時に」です。
安藤昇が長い台詞を語り、間奏で女声の歌が入る異色の曲でした。
作詞は阿久悠、作曲は曽根幸明です。
リリースされたのが、1971年(昭和45年)のようです。
安藤昇をご存知の方も多いかと思いますが、
最盛期には500人以上の構成員が在籍していたと言われる暴力団の安藤組の組長でした。
安藤組の幹部には、本田靖春の「疵 花形敬とその時代」の主人公花形敬がいましたし、
作家の安部譲二さんは、若い頃末端組員として所属していました。
安藤が、1961年(昭和36年)前橋刑務所に収監され、
リーダーを失った安藤組は、警察の頂上作戦で幹部が逮捕された事もあり弱体化し、
3年後の1964年(昭和39年)、出所した安藤の意思で組を解散しました。
安藤は、1965年(昭和40年)、
自らの自叙伝を映画化した『血と掟』(松竹配給)に主演し映画俳優となり、
その後多くのヤクザ映画などに出演しました。
僕も何本か見ましたが、それほど演技が上手いとは思えませんでした。
しかし、何となく迫力があった事は間違いないですね。
この「男が死んで行く時に」がユーチューブにありました。
下記にアドレスを載せて置きますので、宜しければお聴き下さい。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=nQqM4f-sMCg
曲中、特に印象が強いのが
「敷島の大和男の逝く径は 赤き着物か 白き着物か」です。
このフレーズは、平林たい子の任侠小説「地底の歌」(1949年)からの引用との事です。
「地底の歌」は、1956年に日活で映画化されています。
やくざの行く末は、赤き着物(牢獄)か、白き着物(棺桶)かとの意味です。
僕は、多分学生時代の深夜放送か何かで、この曲を聴いた事があるのだと思います。
テレビで放送されるような歌ではないですね。
しかし、すぐに思い出すほど印象深い曲でした。
明日は、所用により日記などは休ませて頂きます。
お含みおき下さい。
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