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2019年01月24日15:04

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不幸の連鎖、幸せの連鎖

 ここ10年程、進化心理学という新しい学問が、世間的にも取り上げられるようになりました。

 文明の発展、テクノロジーの進歩は計り知れないものがありますが、人間の脳は太古の昔、人類の歴史が最も長かった旧石器時代、農耕も始まる前の狩猟時代に最適化されたままであるということが明らかになりつつあり、それをベースとしたものです。

 何度も取り上げているように、この時代、乳児期を過ぎれば子供達は母親が世話を焼くのではなく、年長の子供達によって面倒を見るようになりなす。

 現代にあっても子供が自分よりも少し年上の子供が大好きで、その仲に入っていこうとするのはその名残です。

 もう一つ、狩猟時代の人間は絶対に一人では生きていけないため、仲間外れにされることは死を意味します。

 人間が孤独に不安を感じ、他者からの評価に喜びを感じるのもそういうわけで、SNSで「いいね!」をもらうことが快感になるのは、本質的にそういう理由があります。

 そう考えると、人間が自分と似たような人間を仲間にするのもよく分かります。

 自分と似たような人間は、自分を評価してくれる可能性が高いわけであり、人の友達グループや仲間を見ていると、性格的にも能力的にも近しい人達だったりするのです。

 ここでとても気を付けなければならないことがあります。

 それは、不幸な人達のグループは、当然不幸な人達が集まり、不幸であることが仲間の証であり、自分がいかに不幸かということを盛んに言い合っていたりします。

 不幸でないと仲間の中から評価が受けられず、仲間外れにされて、より不安になったりするためです。

 ここに不幸が連鎖する大きな理由があります。

 不登校の子の中には、話を聞いていくうちに、お家でお父さんが「ついてない。」を口癖にしていたり、お母さんも「大変だ、大変だ。」といつも言っていたりと、ある意味不幸であることを宣言しているようなことが少なくありません。

 すると子供は、意識的にせよ無意識にせよ親に受け入れられるために、自分も不幸でないといけないように感じるようになったりしてしまいます。

 そんな環境で育つと、家族を離れて友達同士になっても、似たような子に魅かれてしまうもので、引いては不幸せな人生を送ることになります。

 同じ理由から、幸せな人は幸せな人同士で集まりますので、まずはそのグループに入っていけるような基礎を作ることが、家族の大切な役割と考えても良いかもしれません。

 成長期にある意味へらへらと笑っている大人が周りにいることが、勉強よりもずっと大切な教育でもあることを、常に頭に入れておくべきだと思います。

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