先日、親子で実家の方に泊まりに行った時のことです。
夜、うちの母と娘との間で、いざこざとまではいきませんが、ちょっとした事がありました。
娘が母に、いくつかのやり取りの後、スカートの洗濯をそれほど頻繁にやらなくて良いのではと言われたことに、いまいち納得できなかったらしく、「もう寝る」と言って寝る部屋に行ってしまったのです。
その時僕も一緒に居て、母は「怒っちゃったかな。」とやや心配していましたが、僕は「年頃だよ。あの年代の子は誰でもそうだよ。」と笑ってすませていました。
しばらくして、僕もそろそろ寝ることにして、自分の寝る部屋に行く前に娘のところに寄ったところ、娘はまだ起きていて本を読んでいました。
僕が声を掛けると、娘は「ババに謝ろうかな。」と言い出し、こちらは「気になるんなら謝ってくれば。」と返しておきました。
次の日、娘よりも早く起きて母に昨夜のことを聞きました。
娘は起きて来て、「さっきはごめんね。」と謝ったそうで、母は「可愛くて思わず抱きしめちゃった。」と言っていました。
そして、それからまたしばらくおしゃべりをしていたらしく、映画を観る約束をして、実際その次のお休みの時に二人で出かけていきました。
謝るというのは、自分の非を認めるということなので、大人でも子供でも簡単ではありません。
「ごめんなさい」という言葉を発すると、変なイントネーションになる人もいたり、そもそもが絶対に言わないという人もいます。
しかし、「ごめんなさい」を上手く言うことで、人間関係は実に良くなり、それは「ありがとう」よりも大きな効果があるようにも思えるのです。
昨今は「自己肯定感」が大事だということがやたらに叫ばれますが、実は自己を本質的に肯定できるからこそ謝ることができるわけであり、自分の非を認める練習、訓練ということも本当に大切なのです。
母は、謝ってきた自分の孫娘のことを「ああいう風に育ってれば大丈夫。」と言っていましたが、これからもそういう風に育てていきたいと思います。
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