翌30日は朝から快晴。寝坊して出発が遅れたので、急いでオープンサンドと甘いバーボン紅茶を作って出発です。八ヶ岳の冬は1日天気が崩れても基本翌日からは晴れるので寒さ以外快適です。青空に落葉したカラマツ林が映えます。
松原湖から白樺尾根を経て、にゅう、黒百合に至るルートはアプローチが不便で基本トレース(踏み跡)がありません。この日はウサギや鹿の足跡と、木に付けられたルートを示す赤いテープを頼りに進みます。
足場の悪い岩場の急坂を過ぎると気持ちの良い樹林帯の道が続きます。
時折強風で針葉樹に着いた雪が舞います。
ちょっと見辛いですが富士山も見えます。
こちらは八ヶ岳の硫黄岳
高度が2000mを超えて周囲の雰囲気が良くなって来たところでタイムアップです。
この日は出発が11時になってしまい14時には下山開始と決めていたので、ここらでお昼をいただき、後ろ髪引かれながら下る事にします。
幻想的な森の雰囲気も好きです。今日の到達点は通称「第二分岐」
ここから100mちょっと標高を稼ぐと「にゅう」というおっぱいの形をしたピークに到達します。(昨年は到達した気がします・・・)
ごはん。テルモス(保温水筒)が重いので、この日は午後の紅茶ホット用のペットボトルに砂糖とバーボンたっぷりの熱い紅茶を入れて登山用靴下を履かせています。サンドイッチを紅茶で流し込んで、冷えてトロトロになったウイスキーもらっぱ飲みでいただきます。
冬場に20回以上歩いているルートなので迷う事はないのですが、少しフラフラしてきたので転ばないようゆっくり下ります。
15時前に小屋に戻り、一息ついて夕食(ビーフシチュー)の準備をします。この日に小屋に来たメンバーにお願いしていたすね肉をワインとケチャップで煮込んでデミグラソーズと野菜を入れるだけのシンプルなものですが、大鍋で作るので何となく美味しい気がします。
この晩は結構冷え込んで、小屋の外の寒暖計は−12度くらい。月の出が遅いので、人工衛星まで見えるような星空が拡がりますが、俗世から離れられた世界も翌日までと思うと少し寂しくなります。ストーヴを囲んでの談議では、小学生の頃から小屋に来ていた男の子が今年鉄道会社に就職したとの事で興味津々に業界話と愚痴を伺う事に。。
31日も晴天。風も無く、年越しメンバはこの日に上(頂上)に上がるので、ランチ用のサンドイッチを作り、私は大量の空き瓶やプラごみを背負って下山の途につきました。
晴天と名残惜し気に見える天狗岳。若い頃は小屋から毎日天狗岳まで出かけていました。
ちいさなケルン。また来るよ・・・。
ログインしてコメントを確認・投稿する