カンボジアでボランティア活動をしていた男・安田から「取引に立ち合ってほしい」と依頼された探偵・矢能。安田は誰かを恐喝するつもりのようだ。しかし矢能が現場に到着すると、そこには安田の死体と、覆面の殺人者が待っていた…
「アウト&アウト」。きうちかずひろのハードボイルドですね。
以下、ネタバレ&ネタバレ


物語的には「水の中の犬」に始まる矢能シリーズの2作目であり、映画的には「鉄と鉛」の姉妹編でもある本作。ま、ハードボイルドというよりはソフトボイルドというべきか。クライマックスの畳み掛けるような伏線の収束がとても映画的でした。ストーリーの予備知識はなくても、正直きうちかずひろ監督でエンケンさんが堂々主演となれば、もう合格点確実だったんですが…
合格点を余裕で超える作品でした(笑)
そのワケは、何より栞役の白鳥玉季ちゃんの存在。可愛いし、いじらしいし、完璧でしょ。まして子持ちの中年であるオイラからしたら、あの設定と泣きシーンだけで500億点ついちゃいますよ。反則以外の何物でもない!
あと、脇の面白キャラたちの濃さね。刑事・次三郎と工藤ちゃんのセリフ回しがたまらなくツボ(笑)。竹中さんも交えたあの4人のシーン、ずっと見ていたかったなあ。
安田が死んだはずのカンボジアからどうやって日本に戻ったの?とか、安田の女がなぜ矢能の存在を知って事務所に来ることになったの?とか(現場でマル暴刑事から聞いたのか?)いくつか疑問点もあり、やや説明セリフが目立つきらいはあるが、個人的には大満足。いまこの時代に、こういう映画って貴重ですよ。オッサン泣かせの東映エッセンス映画、もっと観たいものです。
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