昨日、兵庫県篠山市で「丹波篠山市」への市名変更の賛否を問う住民投票が行われ、
賛成が13,646票で反対の10,518票を上回り、
同時に行われた出直し市長選で、改名を進める前市長の酒井隆明氏が4選を決め、
「丹波篠山市」の誕生に大きく前進したと報じられています。
総務省によると、自治体名の変更の是非を問う住民投票は全国初との事で、
それだけに昨日から全国的にも注目されていますので、ご存知の方も多いかと思います。
今回行われた住民投票は、市の条例に基づくものです。
投票結果に法的な拘束力はありませんが、住民参加の自治体運営を目指して、
このような条例を定めている所が多く、
一般の選挙と異なりますので、外国人や15歳の児童に投票を認める所もあります。
濫用を防ぐため、成立要件として投票率を50%以上などと定めている所も多く、
篠山市も同様ですが、今回の投票率は、69.79%でした。
市長選が同時に行われた事もあるでしょうが、市民の方の関心も高かったようです。
酒井氏は、12月の定例市議会にも改名の条例案を提出し、
改元に合わせて来年5月の市名変更を目指す方針との事です。
丹波は、ご承知の通り旧国名です。
現在の区分では、京都府中部、兵庫県北東部、大阪府北部になりますが、
良いイメージなのかも知れません。
篠山市の隣には丹波市がありますし、京都府には京丹波町があります。
改めて丹波篠山市となると、少し紛らわしくなるような気がしますが。
僕は、旧国名+市町村名の表現は好きです。
場所が分かりやすいですし、その町が歴史のあるのを表すような感じがしています。
自分でも信州上田とか越後長岡などと使っています。
丹波篠山には、行った事がありませんが、名前は知っていました。
何故知っているかと言うと、やはりデカンショ節です。
ご存知の方も多いかと思いますが、
「デカンショデカンショで半年暮らす アヨイヨイ
あとの半年寝て暮らす ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ」ですね。
丹波篠山の民謡が、旧制高校生の間に流行りました。
他には、ない事のような気がします。
そのため、「デカンショ」の意味は、
デカルト・カント・ショーペンハウエルだとの俗説も生まれています。
このデカンショ節に、次のような歌詞があります。
「丹波篠山山家の猿が アヨイヨイ
花のお江戸で芝居する ヨーオイ ヨーオイ デッカンショ」
丹波篠山の山家の猿ですから、田舎者との意味なのでしょう。
住民の方は自嘲的に歌われているのでしょうか?
丹波国は、昔から京都への交通の要として栄えてきた歴史があります。
このため、京都との結びつきが強く、
町並みや祭りなどに京文化の影響を色濃く残していると言われています。
観光情報などを見ると、歴史と文化が残った良い町のようで、
行ってみたくなりました。
今回の市名の変更問題、知名度を上げた事は間違いないでしょうね。
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