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2018年11月09日22:30

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戦争の消えない痕跡

1975年4月30日、ベトナム戦争はあっけなく終わった。
その後、北ベトナムが南ベトナムを併呑し、南の政治を共産化して
南ベトナム政府軍の関係者は再教育キャンプへと送り込まれて行った。
資本家や軍の幹部たちの家屋と土地、金品など私財は奪われ、
家族は親戚をたらい回しにされた。

私はあるベトナム人の友人の家に行ってその痕跡を見たことがある。
彼女の父親というのは北ベトナム軍の司令官だった。
ヴォ−・グエン・ザップ将軍と一緒に撮った写真が、これ見よがしに飾ってあった。
そして写真の中の彼の軍服にはそこら中に勲章が貼られていた。
最高位の軍人だったことが窺い知れる。
だが不思議なことに家にはほとんど家財道具がなかった。
かなり広い家であったため家具が少ないのが一層際立っていた。
そしてその家具はかなりの年代物で一見して、
1975年以前に購入した物であることが分った。
更に奇妙なのは、とても古いオーディオ機器が置いてあったことだ。
明らかに1975年以前に製造されたものである。
無論、その機器は故障していて使用することは出来ない。
部屋が広いため壊れた物が置いてあっても全く邪魔にならないのである。
それが何を意味するのか、
私はその家の中に、一歩足を踏み入れた瞬間に諒解した。
その空間は1975年から時間が止まっているのである。

元の所有者は家を奪われ、再教育キャンプに収容されたはずである。
その後、一体どうなったのであろうか?
果たして上手くアメリカやフランスなどに行くことが出来たのであろうか?
その家の中で私は色んなことを空想してみた。

一体全体ベトナム戦争というのは何だったのだろうか?
アメリカは撤退後、威信を失い、大きな徒労感に悩まされたし、
ソ連も北ベトナムを支援したおかげで経済がぐらつき崩壊への道を歩み始めた。
両者傷み分けに終わり、アメリカもソ連も勝者になれなかったのである。
日本や韓国、タイなどがベトナム戦争で大いに潤い、
経済的勝者になることができたのとは対照的だ。

「戦争を始めるのは簡単だが、戦争を終わらせるのは困難だ」という象徴のような
戦いであった。
この世界で一番危険なのはイデオロギーであることを
ベトナム戦争は今も訴え続けているのである。





■砲撃は実弾!大迫力のレース ロシアで人気「戦車ワールドカップ」とは…… 戦争が遠くの出来事ではない国
(ウィズニュース - 11月09日 07:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&from=diary&id=5368256
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