レトロな駅舎とホームの目の前に広がる海。
SNSの影響で写真人口が増えた今、人気となった千綿駅。
出先からの帰り道で通りがかったので立ち寄ってみた。
日の入り間際ということで、この日も多くの人が写真を撮りに訪れていた。
自分も何度かここに来ていたので、今回は違った視点がないか探すことに。
歩道橋から眺めてみた。
車一台が通る小道を見つけたので進んでみると…
視界が開けた場所を発見!
有名撮影どころを訪れた時はその周辺も探索してみるもんだなぁと思った。
しばらくこの風景に見入っていると、どこからか現れたおじいさんに声をかけられた。
「ようここまで来なすった」
聞くとこの近くの家に長く住んでいるとの事だった。
おじいさんも夕陽が好きらしい。
日没の時間と沈む場所を毎日日記につけているという。
そして駅とこの地域にまつわる昔話を聞かせてくれた。
それはガイドブックなどでは読んだ事のない知られざる黒歴史だった。
今でこそ若者も集まる駅になったけど、過去にそんな事があったとは…
遠目には楽しんで写真を撮っている人たちが見える。
そのギャップがなんとも感慨深かった。
おじいさんは言った。
「人や建物は変わっていくけど、夕陽が沈む時間と方向は何年経っても変わらんですばい」と。
そして日が沈んでいく様を眺めた。
「ついつい喋りすぎてしまったわい。若い人が来てくれて嬉しかったもんで。」
自分も貴重な話を聞けてありがたかった。
お礼を言うと「いえいえ〜」と手を振りながら帰路へと向かって行かれた。
今日もいい出会いがあった。
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