この記事を読んで思ったんですが、林先生が言ってるのは「出世したら無能になる」と言う話であって「無能な人が出世する」とは若干ニュアンスが違う気がします。
林先生のメソッドなら、出世するまでは優秀だった訳ですから。
それから最後のジャーナリストの意見は完全に蛇足ですね。
この人は「過去30年で何度か見た」と言ってますので、本職のジャーナリストが過去30年の取材中に何度かしか見ないくらい、かなり確率が低いですよね。
この「例外を挙げて全体を語る」と言う手法は、効果的なんで僕も頻繁に使う論法ですが、実際にはミスリードを誘ってるだけなんです。
例えば「あの人は偏差値30台から慶応大学に合格したから、誰でも偏差値30台からでも慶応大学に合格できる」と言うのは、稀有な1例を挙げて全体を語る手法ですね。
もしかしから、同じように偏差値30台から同じように慶応大学を目指して合格できなかった人が他に99人いるかも知れません。
それなら100人の中で1人しか成功してないのだから「誰でも」と言うのは言い過ぎになります。
閑話休題。
結局、「無能な人が無能であるが故に出世した」と言う事例が、あんまりないことなら「無能な人が出世する」ではなく「無能な人が出世することもある」になります。
ちょっとした書き方の違いで、結構ニュアンスが変わったりするのが文章のおもしろいところですね。
まあ、テレビの番組欄や記事のタイトルに「無能な人が出世することもある」なんて書いても「まあ、そんなこともあるかもねー」としか思われませんが、「無能な人が出世する」と言い切れば「何で?」となって、見てもらえる率が上がるから、わざとニュアンスを変えて書く訳ですね。
ちなみに僕は無能であるが故に出世できてません。(泣)
■「組織では無能な人が出世する」林修氏が指摘「優秀だった人がいつの間にか無能な管理職になってしまう」
(キャリコネ - 10月16日 16:51)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=5333733
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