イコライザー2･フリクリ プログレ･スカイライン-奪還-観てきたよ

■イコライザー2
原題は邦題と同じ、THE EQUALIZER 2。前作の続編です。すごい面白かった。先にマイナス点を話すと、前作イコライザーの特徴である、時計をストップウォッチに切り替えて秒殺という描写が少なかった。あと今回は『敵もイコライザー』と謳っていますが、イコライザーのバトルスタイルの特徴と思われていた、その場にあるものを何でも凶器に用いるという手法を敵はぜんぜん使いません。なので敵は単に職業殺人者というだけで、行動も警察物・軍事物のセオリーに則って強火力でガンガン攻めるだけなので、平凡に見えました。良かったところは、徹底的に説明台詞を省いていながらグイグイ話に引き込んでいくシナリオ。頭を使わないとついてけませんがそれが良い。そしてなんと言っても粉塵爆発ですよ……。パン屋に入った主人公が躊躇なく小麦の袋を切り裂き始めたときにまさか！？と思い。扇風機回し始めたときはヒャッハーこいつやる気だぜええと快哉を叫びました。実写の映画やドラマでちゃんと粉塵爆発やるの観たの、ひょっとすると初めてかも……。マスターキートンを読んだ子供の憧れですよね。ビバ粉塵爆発。選択の余地無くIMAXになっちゃって追加料金取られちゃったんですが、まったく後悔しませんでした。お奨めです。

■劇場版フリクリ プログレ
なんでこんなんなっちゃったんだろうなー。オルタナより良くなるかなと思ったけど、そんなこともなかった。映像演出的にオリジナルのフリクリを踏襲してるんだけど、話が不条理なだけで浅く、満足感は低いです。ただわけわかんないだけで、わからないけど面白い、になってない。上っ面だけ似せたように見えてしまう。ただ不条理をやりたいだけならタイトルにフリクリ付けなくていいし、そうでないなら魂を受け継ぎましょうよ。ガッカリです。

■スカイライン−奪還−
原題はBEYOND SKYLINE。序盤は宇宙人による征服シーンから始まるのですが、今回の主人公が母船に吸い込まれると前作主人公（脳を吸い取られてエイリアンのアンドロイドの部品にされたけど、自我を取り戻して乗っ取った）と合流します。前半はまあ、良かったんですけど、なぜか後半は半壊した母船が台湾に落ちて、レジスタンスとしょぼい共闘をすることに……。チャイナマネーが入ったので中国語を喋るキャラを登場させなくちゃいけなくなったんですかねえ。やりたいことは分かるんですよ。生身の人間がエイリアン（正確にはエイリアンが製造したドローン兵ですが）と戦うシーンを描きたかったんですよね。つまらないというほどでは無いけど、防刃服を着たスワットより防御力弱いんじゃ無いかって相手と格闘してもねえ？　ステゴロ最強に燃えるのはわかるんだけど、相手弱すぎて、なぜ前作で米軍や警察が全く抵抗らしい抵抗が出来なかったのか説明つかないでしょ。しかもオリジナルの宇宙人は一人しかないないとか、なんでそんなに人手不足なの。一般企業のプロジェクトだって、トラブルに備えて最低でもツーマンセルでしょうよ。前作で良かったスポンスポンと人間吸い込んで、脳みそ剥ぎまくる映像は今回もあったんですが、エイリアンとの肉弾戦はなんとCGではなくスーツアクションですよ（もちろんCGで補正してますが）。エンディングは香港映画みたいなNG集になってるし、もちろんこれで受ける層は確実にいるんでしょうけど、僕には合わなかったです。あーすごく残念だったんで、こんな長文になってしまいました。でもま、前作好きだった人は観るべきかな。どんなにガッカリしてもね。