昨日は、チョッと用事があったりしたため、日記などは休んでしまいました。
多少、サボり癖がつき始めているような気もしますが^^
今日は、映画「ワンダーランド北朝鮮」を観に行って来ました。
もちろんヒカリ座です。
平日の昼間でしたから、観客は僕を含めて3人でした。
ニュースなどで観る北朝鮮に関する映像は、
政治や軍事の関係が多く、時には貧困などの様子もありますが、
中々その生活を映したものがありません。
そんな事から、北朝鮮の状況を観たいと思った次第です。
この映画は、韓国出身の映画監督チョ・ソンヒョンさんが、
ドイツのテレビ局から提案を受けたことから製作が始まったとの事です。
彼女は韓国籍を放棄し、調査や当局との交渉を含めて、
6回ドイツのパスポートで北朝鮮に入国し、
2014年から2015年にかけて撮影を行ったものです。
映画のドイツでの公開は2016年ですが、
日本では2018年6月30日に公開されました。
映画はソンヒョンさんが、多くの人にインタビューする形で進みます。
巨大な紋繍プールに勤務する技術者の一家、白頭山密営(金正日生家)の案内員、
沙里院市嵋谷協同農場の農民一家、万寿台創作社の公務員画家、
元山市の縫製工場労働者、平壌国際サッカー学校の児童や教員などが登場します。
「私は行き先も撮る人物も決められません。
地元の協力者に従うだけです。
北朝鮮の生活実態に迫ることができるでしょうか。」と冒頭ソンヒョンさんが語ります。
北朝鮮では、自由な取材が許されず、全て北朝鮮が提示した箇所を取材したもののようで、
登場人物がどこまで自由意志で話をしているのか分かりません。
しかし、ソンヒョンさんは、「日常を描くもの」だと言っており、
「政治的な映画を作るものではない」との監督の映画に対する立ち位置は、
明確に見られます。
そのため、アメリカに対する批判などの政治的な発言はありませんでした。
その代わり、金日成、金正日、金正恩朝鮮労働党委員長などを称える台詞は
数多く出ていました。
そして、南北統一の夢を語る人も何人かいました。
ソンヒョンさんは、技術者一家に招かれ、そこで食事を御馳走になりますが、
そこの料理の品数と、農村の食事風景の品数が違いましたし、
平壌のテレビは薄型のテレビでしたが、農村ではブラウン管のテレビでした。
高層ビルが建ち並ぶ平壌の街中に対し、荷車を引く貧しい人物も写っていました。
何となく格差が大きいような印象でした。
撮影が平壌だけでなく、地方都市や農村部で行われたのも良かったと思います。
登場人物は、北朝鮮側で選んだ人なのでしょうが、
素朴で純真な人が多いような感じがしました。
台本通りの発言なのかも知れませんが、
それぞれの生活はある程度理解出来たような気がしました。
朝鮮半島情勢は、今年になって大きく変化しました。
南北会談や米朝首脳会談は、緊張緩和に向かっていて、
戦争の危機は遠のきつつあるものと思います。
この映画を観て、北朝鮮にも多くの人々が暮らしている事を、実感しました。
今後、どのように政治情勢が進むのか、まだよく分かりませんが、
北朝鮮に暮らす人々に戦火が及ぶことがないよう祈るばかりです。
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