今日は、映画「スターリンの葬送狂騒曲」を観に行って来ました。
今日までの上映でしたので、行って来た次第です。
ヒカリ座の映画は、概ね2週間上映をしています。
チョッとのんびりしていると終わってしまうため、
観たいと思いながら見逃した映画も既に何本かあります。
この「スターリンの葬送狂騒曲」は、
スターリンが死亡した後の後継者争いを描いたもので、
ポスターは主要な登場人物に、スターリン風の黒い髭がついていましたので、
ドタバタ喜劇なのかと思いました。
さらに出演者の一人に、イギリスのコメディアングループのモンティ・パイソンの
マイケル・ペイリンがいるのも興味を感じました。
しかし、例えば、
スターリンの身体を幹部全員で持ち上げてベッドに移す時に、
一人だけ下敷きになる人がいるとか、
スターリンの息子が床に身体を押さえつけられた際に、
唾を吐くと自分の顔に掛かってしまうなどのくすぐりはありましたが、
意外とまともな映画だったように感じました。
スターリンの粛清リストに載ってしまうと、すぐに命を奪われてしまう恐怖政治の下で、
彼にこびへつらいながら、それを支えて来た幹部たちの愚劣さが描かれていました。
彼の死後は、後継として無能なマレンコフが擁立され、
主導権を握るための、フルシチョフと秘密警察の長官ベリヤの対立など、
僕はスターリン後のソビエト情勢を詳しく知っている訳ではありませんが、
史実に即しているように感じました。
スターリンの恐怖政治に苦しめられていたにも関わらず、
葬儀に多くの群衆が参列するなど、
政権の中枢部の愚劣さを知らず、スターリンの虚像を信じていた多くの国民に、
今の世界各国の国民も同じなのではないかとも感じました。
この映画は、キエフなどでも撮影されたようですが、
完成後、ロシア国内では、上映禁止になったとの事です。
それだけ、触れてはいけない所に触れてしまったのかも知れません。
映画の公式サイトは下記の通りです。
宜しければご覧下さい。
https://gaga.ne.jp/stalin/
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