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2018年09月26日21:58

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日本フィル横浜定期演奏会@340(2018.9.22)小林研一郎&清水和音

2018.9.22 於:みなとみらいホール

(前半)
  チャイコフスキー
   ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 op.23
     
(ソリストアンコール)
  ショパン
   英雄ポロネーズ op.53

(後半)
  ムソルグスキー(ラヴェル編曲)
   組曲<展覧会の絵>

(オーケストラアンコール)
  マスカーニ
   歌劇「カヴァレリア ルスティカーナ」より間奏曲  

指揮:小林 研一郎
ピアノ:清水 和音
コンサートマスター:木野 雅之

管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団

土曜日はチャイコフスキーのビアノ協奏曲1番と、展覧会の絵、という音楽の授業のような定番曲だったので、正直あまり期待してなかったのですが、思いの外、色々な発見があって良い演奏会となりました。

前半のコンチェルトを弾いたソリストの清水和音さん。もう50代後半なんですね。彼が海外コンクールで優勝し、華々しいデビューをした頃、自分は高校に上がったばかりでしたが、片想いのヴァイオリン弾きの女の子と話を合わせるため、彼女の好きなショパンのバラードを清水さんが演奏したレコードを中古ショップで調達し、わざわざ貸したりした事を(急に)思い出しました。この時のジャケ写がいわゆる超イケメンでピアノだけでなく、見た目も全く勝負にならないな、などと思ったものでした。

さて、彼のチャイコフスキーはどうだったかというと、青年時代の可憐で軽やかかテイストは失わず、適度な味わいと重みが加わっており、音がオケに埋もれる事もなく堂々としたバランスの良い演奏で、非常に心地よく音楽を味わう事がでしました。

アンコールのショパンは、変化自在の音がホールを満たし、あーやはりこの人はショパンがしっくり来るのだな、とも感じました。ブラボー。

後半の展覧会の絵。これまで何度も聴いていて、わたしの貧しい感性では新しい発見などないだろう、と高を括って臨んでしまったのですが、そこはやはり小林さん。各曲(絵画)をとことん際立たせ、楽器毎の音も巧みにコントロール。それなのに全体は燦然とした纏まりのある名演になりました。

小林さんは、本編終演後も舞台上で楽団員の結婚や出産を報告し、次回の横浜定期のドヴォルザークのチェロコンチェルトの触りを辻本さんに演奏いただくなど、毎回通い詰める聴衆と楽団員への感謝とサービスも忘れずに表現されていました。

アンコールはこの9月にあった災害の被災者を悼み、ガァバレリアルスティカーナの間奏曲。美しくはかないメロディーと、一瞬でも忘れてしまっていた被災者に改めて想いを馳せ自然と涙が溢れました。

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