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2018年08月28日15:59

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メスが1匹だけでも繁殖していける

「コモドドラゴン」導入へ前進
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5263416


メスを1匹置いとくだけでも繁殖するのがコモドドラゴンです。

2006年に、イギリスでコモドドラゴンが、オスと全く接触しないままに飼育されていましたが、メスのコモドドラゴンが産んだ卵が孵化して、コモドドラゴンの子どもが産まれたことがあります。
DNA検査を行ったところ、単為生殖(たんいせいしょく)が確認されました。

ふつう、単為生殖をする生物はメスがメスを産みます。
要するに、子どもは母親と同一のDNAを有するクローンであることになります。

たとえば虫なら、ヒルガタワムシ(ワムシと呼ばれる水中の微小動物)はメス、メス、メス、という系列の世代交代を繰り返します。
コモドドラゴンも同様にメスがメスを産めば・・・と思うのですが、コモドドラゴンはそうではなく、メスが単為生殖で産む子どもはすべてがオスとなります。

ポイントはコモドドラゴンの性染色体(Allosomes)にあり、オスの性染色体はホモ(ZZ)、メスはヘテロ(ZW)です。ヒトならばオスはヘテロ(XY)、メスはホモ(XX)ですね。

記号に意味はなく、ただ単にオスがホモならZとWを使い、メスがホモならXとYを使うことに過ぎません。

卵や精子を作る際には、染色体は半減して、受精の際に元に戻ります。半減しないとなぜ困るかは中学生の時に勉強したはずですが、繁殖の度に染色体数が倍加したら大変なことになります。コモドドラゴンのメスの性染色体はZWですから、卵にはZ、或いはWのどちらかが入ることになります。
Zの卵から育ったものはオスになりますが、Wの卵ならどうなりますか。
そもそも育ちません。

それは、正常な発生にはZは不可欠ですが、Wはなくてもよいからです。と、いうわけで、コモドドラゴンのメスが単為生殖を行うと、必ずオスが産まれます。コモドドラゴンはメスしかいなくなっても、オスを産んでそのオスとつがいになってオスもメスも作れるわけで、すごいですねぇ。

・・・恐竜かどうかより、おれとしてはこっちのほうがよほど知られていていいと思うんですがねえ、ははは。ヒルガタワムシみたいにどこでオスの概念がなくなったかわからない生き物みたいな思考にまだ人間がなっていなくて、よかったな、みたいな。
でも、ブライアン・サイクス(『アダムの呪い』の作者)なんかは、昔みた話だと2080年頃にはY染色体が劣化しきるとかいってたけどな。2006年の話(もう一回りしちゃったよ)だから、進展あっても良さそうだけど。
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