稲妻と満月と

《左の雷雲・右の満月》

やる事の無い昨日と今日。
家の中に閉じ籠りっきりは苦じゃないものの、なんだかこのまま何もしないで時間の経過を待つのもどうかな…なんて思い、ひとまずパチンコ屋さんへ。

うん、最悪の選択だ。
ちなみに『暇』という理由でホールに赴いて勝ったためしはほぼ無いに等しい。
勝負事は賭ける思いがあってこそ思わぬ展開を生み易い。時間潰しの先に思いなんてものは無いものだから、データ推測から何から全てが手抜きになる。
もちろん、そんな手抜きの勝負に勝利なんてものは無い。仮に勝ってもそれは気まぐれな運が持ち運ぶ結果論であり、そんな勝利に関しては味なんて占めるものじゃない。

…と、そこまで理解しながらホールに赴く俺は世間一般の表現する『バカ者』なのだ。


車に乗ってすぐに気付いた事。
『うわ〜…、凄い稲光…』
左方面のどこぞでは大雨かな？　でも、雨が降っているような暗さではない。積乱雲のどーのこーのによる摩擦かな？
とにかく稲光だけが凄い。雲のあちこちから縦に横に走り抜ける稲妻。こう言っちゃなんだが…カッコイイ…うっとり…。

そんな中の右折。雷雲は背中方面に。
煙草を取り出して火を付けて、顔の向きをやや上げて『ふぃ〜…』。
……あれ？

信号の向こう側に見える空の明かりは…月。…満月だ。
バックミラーを見ると、後ろではピカピカ。

うーん、なんか現像的だ。

そういえば10年くらい前かな？　仕事帰りの大雨の中、空に雲の切れ間があったのか、満月がひょっこり顔を出した時があったなぁ。
土砂降りの中の満月景色…。ありゃ不思議であって壮観だった。

そんな事を思い出しながらのホール到着。
こんな景色を見た後はきっと…、余韻に浸って勝負どころじゃなくなってしまう。

そして勝負の『し』の文字も思わせる事の無いあっと言う間の敗北。うん、知ってた。
失った金額は2000円。これまたセオリー。
大金なんか持って行くもんじゃないね。

僅か数分の勝負（？）が終わって車に行くと、おっと、うっかり忘れていたいつぞやの何らかのお釣りが1000円…。

やっちゃう？　やっちゃおうか？

当然、黙って帰るという選択肢なんか無い。再びホールへ。
でも、スロットだとまたも数分で負ける事が分かり切っている気がするため1円パチンコで初めての機種を実践。
よく分からんが800円でヒット。…で、よく分からんが連ちゃんして2200発。
内容の分からない機種は見ているだけで疲れるため、早々に切り上げ決心。
仮想収支は合計でマイナス600円なり。
マイナス域が縮まって良かった良かった。
でも必要以上に疲れた。

結局ホール滞在時間は短く、あまり変わり映えの無いピカピカの空を眺めつつ帰宅。
またも暇になってしまったためネットにて宇宙探索。


《ニンニクの芽牛丼》

すき屋メニューの中の好物のひとつ。辛くてうまい。
俺がすき屋クルーだった頃の350円アイテムは今や500円アイテムに…。
なんだろうね、それでも値段は安いんだけど、やっぱ一回値が落ちた後の値上げは不必要な『高さ』を感じさせる。

ところで、暫くすき屋メニューを気にしていなかった生活のため、今さらのように値段を調べてみると、なるほど、牛丼の並が350円でしたか。
という事は、トッピングが150円なワケだ。
かつてのトッピング値段はと言えば、青ネギ60円、キムチ80円であって、その他は一律100円という記憶。
総じて高くなってしまったのね。
まあ、仕方が無い。クルーの犠牲を省みずに、発生する事件を無視した値下げ一点のゼンショーのやり方に問題があったワケで、会社組織を『組織』として見据えた場合はこんな値段になるのは当然の事だな。なんて思ったりもする。…まあ、個人的にはまだ安いような気もするが、システムというか、経営の発想を考えるにあたり、この辺が限界というか、重役の心臓の鼓動を維持するめいっぱいの水準なんだろう。

なんて考えながら、ニンニクの芽牛丼ととりそぼろ丼を同時にもぐもぐ…。
購入店舗は荒川沖じゃないけど、実は当時の俺の技を十分過ぎるほど伝授したクルーの店舗だったりもして、やや濃い味だったけどそれなりの味がしたのが嬉しいな。土浦や南じゃ実現不能な味だ。

どーでもいいけど、すき屋の牛丼って、もともとまかないとして毎日のように食べていたからか、一杯の量の割に何回でも食べられたりするのが不思議だ。
なんか、もう一回食べたいような…ニンニクの芽牛丼。
500円かぁ…。買ってこようかなぁ？


《あとがき》

牛丼、買ってくるか！（本日３杯目）
荒川沖店に行きたいなぁ。
でも怖いなぁ…。

《事後報告》

そんで、またもニンニクの芽牛丼を食べる。
さすがに６時間以内に３杯はキツイ。もう若くはないな…。