「姿三四郎｣､｢野菊の墓」

　…正午まで、アルバイト。一旦帰宅後、京橋フィルムセンターへ。

　午後３時、岡本喜八監督の｢姿三四郎｣を。
　午後７時、澤井信一郎監督の｢野菊の墓｣を観てまいりました。

　みうらじゅん「そこがいいんじゃない/みうらじゅんの映画批評大全 1998〜2005」を読み終わる。



　☆「姿三四郎」(1977)監督 岡本喜八 出演 三浦友和､秋吉久美子､仲代達矢､中村敦夫､若山富三郎､田中邦衛､矢吹二朗､宮内洋､草笛光子､浅野ゆう子､岸田今日子､中谷一郎､神崎愛､岸田森､山本麟一､田崎潤､丹波哲郎､芦田伸介､森繁久彌

　『富田常雄の同名小説の５度目の映画化。当時大人気だった三浦友和が三四郎に扮し、矢野正五郎への弟子入りから村井乙美とのロマンス、檜垣源之助や彼の二人の弟との生死をかけた対決までを一気に描く。』


　…あ〜、なっがいよぉ〜、長過ぎるんだよぉ〜！
　つっても２時間23分。やっぱ、カッタルイんだろなぁ、映画が。(笑)

　隆巴と岡本喜八の共同脚本だから、ちょいと期待したんですけどねぇ。

　三浦友和の三四郎は、爽やか二枚目青年でイメージにピッタリなんですけど……。
　これだけの映画を背負うには、まだまだ十年早かったか。

　黒澤明の「姿三四郎」と「續姿三四郎」２本分をまとめちゃったんですね。欲張り過ぎましたかね。
　…やたら人の出入りが多くって、エピソードがめまぐるしく展開する割りには、全体に平坦で盛り上がりに欠ける映画でしたねぇ。

　

　☆「野菊の墓」(1981)監督 澤井信一郎 出演 松田聖子､桑原正､加藤治子､樹木希林､湯原昌幸､赤座美代子､村井国夫､白川和子､叶和貴子､北城真記子､常田富士男､沢竜二､愛川欽也､島田正吾､丹波哲郎

　『信州の旧家のいとこ同士の、ほのかな恋心と悲しい別れを描いた伊藤左千夫の同名小説の３度目の映画化。
　マキノ雅弘の助監督を長年務めた澤井信一郎の第１回監督作品で、当時人気絶頂のアイドル･松田聖子の素顔の魅力を見事に引き出した、その新人らしからぬ演出力が賞賛された。』


　…聖子ちゃん、イモっぽくていいんじゃないッスか。

　相手役の政夫を演じた桑原正って、ナニモノ？　…知らんぞぉ！　よっぽど売れなかったんだろなぁ。

　あぁ、やっぱり木下恵介監督の「野菊のごとき君なりき」と較べちゃうよね〜。
　やっぱ、較べちゃうと、詩情もへったくれもないよなぁ。仕方無いか。

　澤井信一郎の初監督作品とのこと。…頑張りましたね、と言いたい。
　ただ、ねぇ、なんもかんも “ 説明 ” しちゃうからイカンのだと思うよ。…だから、行間とか、余韻とか、情緒とか、そういったものが感じられないんだよ。


　…しかし、まぁ、アイドル映画としてはそこそこの出来だったんじゃないすか？

　加藤治子の演技が際立って印象に残りました。…あと、樹木希林の存在も侮れないッス。(笑)