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2018年08月17日23:44

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PP(ポリプロピレン)の音

 どんな材質にも鳴り方に個性があり「材料の音」ってのは結構音に出る。
 「スタインウェイとベーゼンドルファの違いはわからないがチタンとベリリウムの違いはわかる」なんて冗談めかして言ったものだが、実際「材料の音」って結構わかるものだ。利きコーヒーよりはずっとわかり易い(笑)。
 そんな中「ポリプロピレンの音」というのがある。ウーファのコーンにたまに使われる材質だ。紙に比べて内部損失が大きいのか、よく言えば「柔らかい音」、厳しい言い方をすると「鈍い音」といったところか。かつてDALIが採用し、恐らくKEFは今でも使っている。
 今回のスピーカ製作教室では3人それぞれ違うユニットで作って貰った。そのうちのひとつがPPコーンだった。実は「前倒し」のおかげで予め試作・評価できていないユニットだったが、そこそこ低音も出るし悪くない鳴りっぷりだった。そしてPPコーン「らしい」音がしていた。
 SalzbergのマスターもDALIを愛用していてPPコーンの個性はよく知っていて、やはり「PPコーンらしい音」には賛成してくれた。

 PPコーンを使うとアタックが「丸く」なる傾向であり、これを好んで使うKEFが何故ウーファにカウンタースピーカを採用したのか不思議だ。そしてすぐにやめたようだ。当然だと思った。だってカウンタースピーカってアタックを鋭くする技術なんだもの。KEFの目指す方向とは正反対に思える。だからこそ何故一度は商品化までしたのかが気になる所だ。
 今回のPPコーンユニットではこのミスマッチがPPコーンの「鈍さ」感を後退させ、柔らかい印象を保ちながらややカチっとした音にまとまった。これはこれでアリだと思う。
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