正月14日、15日の小正月
には、昔、青年がコトコトという行事をしていたのじゃ。
変装した青年が、5、6人で家々を回り、縁側をたたき、コトコト
いわせる。
家
の人が、縁側に、餅やみかん
、お金
などを出す。
青年が、それを受け取り、わらで作った馬
を置いて帰る。
家
の人に見つかると、水
をかけられるので用心して行った。
「おい、太郎、お前の影
はどうしたんなら?首(頭)がないぞ!」と、声を上げた。太郎が影を見ると、体はあっても首がない。
「こりゃあ不思議だ。なんでじゃろ?」コトコトが終わって、太郎は家に帰ってきた。
「お父さん、不思議なことがあったで」
「なにがあったんなら?」
「わしの影に首がなかったんじゃ」
「なに
首がなかったって。そりゃ大変じゃ。小正月
の15夜の影に首がなかったら、その年のうちに死ぬと言われとる。どうかせんといけんがな
」
「わしゃ、死にとうない
どうしたらいきられるんなら?」
「ほんなら、明日にでも神様に参って、拝んでもらおう」
続くモンミ
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