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2018年08月08日04:35

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普段の行い

《普段の行い:1》

仕事なんて普通にやってりゃいい。なんて思う。いや、本当に。
『普通』と言えば『普通』だ。

別に早くやる必要なんてない。普通に進める事こそが最も早い作業の終了法で、労力は少なくなり、ミス発生の確率も抑えられる。

今の会社はどこまでもスピード優先だ。
速度にとらわれるあまり、悲惨な事故も多い。

今日はアクエリアスの洗礼を受けた奴がいた。
まだ終わらぬあのコへの加害者の一人がヘマをしたのだが、その数24×48×2…。
はい、500ml2304本。
一本100円計算で230400×1.08で248832円ナリ。
どーすんのソレ?

初めは無視しようと思ったけど、俺の作業ゾーンまで商品が転がってきてしまったので『知らなかった』が通せそうになく、仕方が無いので手伝…おうと思ったら、当の本人に回収する気がないらしく、作業続行してる。…なんて言うんだろう、スゴイ奴だ。常識知らずもここまで来ると爽快を思わせる。

ならばこちらも無視を通そうとするが、反応も見てみたくなって世話が焼けるが一人で回収作業開始。

…で、やっぱり気になったのか、奴が見に来た所に俺が居た訳だが、

『いや〜、その鉄板が邪魔なんだよ』

とか。とりあえず『悪いね』みたいな言葉は何一つあがる気配は無い上に、リフトを降りて回収に加わる気も無いらしい。

俺は温かみを込めて『ふーん…』とだけ言い、以後は奴が何を言おうが全面無視の構えで回収作業に没頭。やり始めたからには全て回収しなくては気が済まない。

しかし、さすがに2000本クラスとなると一人では時間が掛かり過ぎるため、思考を凝らして奴の嫌がる人物に応援を要請。『面白いもん見せるから手伝ってくれ』と。

誘って正解。いつも事あるごとに意味不明な怒られ方をされて陰で暴れている人だから、事の成り行きを教えるとものすごくニヤついていた。とても楽しそうに作業する姿が頼もしく、同時に痛ましい。脳裏で何を考えているかが気になったりして。

二人で回収作業中、総責任が通り掛かって事態が発覚。
『なにこれ?』
の反応に、優しい俺は事細かに説明。嘘一点の無い、作ったような本当の話。

総責:『…で、当事者は?』
てぃ:『自分でやるわきゃないでしょ。そういうヤツですよ』
総責:『面倒なのはどんどんバラせ。集めるだけ集めて、あとは責任取ってもらうか』
てぃ:『だね』

という事で、回収を簡潔スタイルに変更。
本来はばらついたボトルと綺麗な状態の箱入りを分けるが、パレットから転がり落ちた、かろうじて中身の出てきていない箱をわざわざ潰し、バラ扱いにする。
後の見直し作業は膨大に増えるが、回収はすこぶる早くなる。全ては奴が悪い。

転がるボトルを足で蹴り蹴り一か所に集め、山となったボトルをバコバコとオリコンに投げ込む。
そのうち別部門の女性が気付いて救援に駆け付け、そんな女性が消えたのを探す別の女性も状況に気付いて加勢してくれる。

二人の女性はどうしてこうなったかを知らず、俺か誘った同僚がやらかしたと思って来てくれたらしいが、実際の話を知ると態度急変。

女性:『どうして本人が居ないんですか!?』
てぃ:『説明…必要?』

まあ、彼女たちからしても奴の事に関しては今さら感が強い。初めは丁寧に扱っていた商品だったが、理由を知った途端に投げる投げる…。そーだよなぁ、あのコが消えてからというものの、今度はキミたちがケツ追いの被害者になり掛けてるもんなぁ…。
まぁ、俺も同じ思いしたくないんで遠回しではあるものの忠告しているからね。

調子付いて4人で商品を乱暴に扱う姿を見て総責任が笑う。…いや、あなたも立派な加害者ですから。

かくして回収作業完了。
最終的な生き残り品は24×32=768本。
で、検査が必要な本数は1536本。目測800本が随分と増えたものだ。箱は敢えて全て潰した。みんなで頑張って。
あとは知りません。いっぱい頑張ってください。

優しい俺は、初めのうちの丁寧に扱った商品を積み重ねられたオリコンの最上段に並べ、以後の乱雑に扱った商品を下にする事で見えない工夫をしたり。
無責任な行動をするからそうなる。自分の目で確かめようともしないからそうなる。 bちったぁ苦しめ。ぬか喜びの意味を知れ。


《普段の行い:2》

ここ最近の猛暑で飲料は品薄状態だ。
アクエリアスも当然その一種に数えられ、出荷制限が掛けられているアイテムだ。
故に入荷量が少なく、毎回品切れを起こす。本日は幸いにも在庫が発生するが、それでも破損となってしまった数を含めた場合の話だ。

という訳で良品数が足りない事態となり、奴は集荷中に抜け出し良品の捻出作業に繰り出したわけだが、帰ってくると上機嫌に言う。

『いや〜…、良かった。思っていた以上に損傷が少なくて買い取りが安く済みそうだよ』

とかなんとか。バカ言え、それこそがぬか喜びだ。全て計算済みだ。
キサマの目線で追える位置の商品のほとんどは丁寧に扱っていた頃の商品だ。言ってみれば全部出してもクレームなんて来ないだろう。
問題はその箱の下に連なる全てだ。見て驚愕するといい。ふん!

普段から口の減らないコイツはアルバイト生を指して貧乏人呼ばわりしているからな。
どういった理由でそんな態度を取るのかなんて知りたくもないが、その貧乏人とやらの立ち位置に進めばいい。何人もの人生を狂わせ、俺を敵に回した罰だ。
俺に敬語を使おうがへつらおうが機嫌を取ろうが、そんなのは一切どうでもいいし、必要としていない。俺は俺の仲間内を傷つけられた事が一番許せない。

反省はさせない。後悔もさせない。俺はそういったやり口で『気が付けば』の状況を綺麗に作ってやるよ。その後に考えを改めようが性格を矯正しようが自由だ。
それでも今は今と言う話だよ。

コイツの今年の損害額。
飲酒運転取り締まりで免許取り消し。罰金30万円。
通勤用自転車購入で6万。自転車用パーツで数万。
結婚相談費用だか出会い系なんたらで60万以上。
他にも家族関連で恐らく数十万。
情報によると他にも細かいものが重なった金額がどうとか。
俺個人が掴む情報は免許取り消し関連と自転車関連だけだが、情報はアホみたいに流れ込んできてる。横領はやめとけ。今クビになられてもこっちが困る。仇が討てない。

そんで今回は飲料買い取り費用の発生だ。幅は広いが、どれだけごまかそうとしても出すに出せない商品は多い。3万から5万は必至だろうが、推測ではそれ以上だ。
へらへらにやにやと笑って歩く姿をそのうち真顔にさせてやる。


《普段の行い:3》

集荷終了後、奴が来た。

『アクエリアスパーティーの主催者なんで、行ってきます』

はいはい、行ってらっしゃい。どうして俺の所に報告に来るのだリーダー? そして変なウケを狙うな。いちいち返す愛想笑いも相手によっては苦痛なんだぞ。知らないだろ?

外にある商品の格納を行いつつ、アイツの挙動を眺める俺。いや、俺だけでなく全員がそれとなく眺めて笑いを堪えている。
どんな過去を歩んだかは噂にしか聞かないが、どうすればここまで敵だらけに出来るかが不思議でもある。どうでもいいっちゃぁいいのだが。

話を戻し、初めの頃は手際よく良品を選別していた奴だが、上部の箱が終了すると同時に動きに鈍りが…。ハマったな。

『あの程度の損傷なら今日中に終わるな』

なんてどこかのタイミングで言っていたが、そんなワケはない。
その証拠に初めの約10ケースが30分程度で終わったのに対し、一段下の10ケースは2時間経った時点でまだ終了していない。がんばれ、まだ40ケースはあるぞ。
まあ、実際に良品と不良品が程良く入り混ざっているあたりだろうから一番苦労する場面でもあるかな。そんなのがまだ30ケースは続くかな?

でも安心してくれ、最下層方面の10ケースに関しては見るだけで諦めが入りそうな不良の塊だ。きっと、あっという間に選別完了だろう。

俺は別の場所に居たためよく知らんが、時間の経過と共にイライラ感が出たらしく、声が荒々しくなっていたらしい。何人かの同僚が笑いを堪えて報告に来る。

そして突然の豪雨が降り注ぎ、外で選別していた奴が慌てて構内に荷を運ぶ。手伝う人間どころか近付く人間すら居なかったとか。敵視するのは構わんが、あまりに露骨なのもどうかと…。

日常の作業が終了すると、いつもの癖で構内の電気を消す同僚。すると…、

『おうっ! まだやってるんだよっ! 点けろっ!』

と、向こう側から性格を露わにした奴の声。…分かり易い。

そんでその声にみんながムッとしたらしく、無言で帰宅。俺は笑いを堪えるので必死だった。
今のところ、みんな計算通り。

奴は一人残ってどこまで処理を進めた事やら。


《極端な性格》

俺は往々にして自分を『嫌な奴』とか『ずるい奴』とか『卑怯な奴』なんて思う。
言い映えは良くなってしまうが、敵味方の区別なくポーカーフェイスなのだ。どんなに嫌な相手に対しても極力の笑顔を絶やさない努力をするし、同時に限界まで親切に接したりもする。
裏切られようが陰口を言われようが、正面切って『嫌い』と表現されても気にしないふりをするし、そういった人間なんだなぁ…という解釈の元、考えないよう心掛けている。

だから、例えば殴られて痛い思いをしても殴り返す事はせず、ひとまず頭を下げて穏便に済ませ、頃合いを見計らった後に再び近付いて何事も無かったように普段の接し方を続行する。

自分の身を守る意味で…というか、自分自身のために暴力を振るったのは小学生、中学生、高校生の時の各一回ずつであり、そのどれもが怒りに任せたものではない。まぁ、反対に怖い話かもしれないが、至って冷静だった。

その一方で、俺は自分に自信が無い。
教養のせいか、めちゃめちゃな家庭環境下に育ったためか、極端に男友達が少なかったからかは判らないが、非常に弱気な自分をいつでも抱えているもので、それは今も昔も変わらない。

だからからか、こんな自分に優しく接してくれる人々とは誰に例えてもとても大切であって、そんな人に愛想を尽かれたり嫌われたりするのはとても残念に思う。
それでも結果が結果なもので、いつも自分の不備が招いた事と諦めたりもする。『自分が悪いんだ』と。
それ以上の理由は考えず、掘り下げもしない。自分が悪い。それだけで、相手を悪く思う必要が無くなるのだから気が楽というものだ。

それでも過去の記憶は非常に正直で、仮に今現在は絶縁の中にある過去の友人であっても、そんな人が危機と知れば黙っていられない性格でもある。
こんな自分を一瞬でも大切だと表現してくれた人を他人が傷付ける行為は俺にとって万死に値する。そして、記憶の中の笑顔を汚された事が許せない。それだけだ。

でも、殺してしまっては意味が無い。傷付けた側がそれで終わってしまうから。
だから、なるべく長く苦しい時間という名の道程を考えたりする。

大切な仲間が目を傷付けられたなら、目を傷付ける。
腕を傷付けたなら腕を傷付ける。
精神を害されたなら精神を害する。

本音だ。対等だ。等価値だ。そうしたい。でも、当然、そうは出来ない。

なので、少しずつ追い詰める。網を張り、その中を優雅に泳がせながら、気付かれないように範囲を狭めていく。
それでいよいよ泳げなくなった頃に網ごと対象を捨てる。
対象が異変に気付いても手遅れの状況を作るのが最終目標だ。

対象は網の中に居る事に気付かずいつもの俺に近付いてくる。そういった状況にある俺こそがポーカーフェイスな俺だと思う。
普通に笑い、普通に考え、普通に助ける裏で、バレようの無い速度で罠を仕掛ける。仲間を引き寄せ、意見を交わし、例え話の実話を聞かせ、共鳴する仲間を探し、手を取り合う。

誰も傷付く事は無い。傷付く者が居るとすれば、それは俺の仲間を傷付けた張本人のみだ。

仲間を助ける為に仲間となった協力者にも犠牲が行き渡らないように配慮する。どこかでドジったら矛先が俺に向かうように仕組む。仲間にも分からないように。
ここでもポーカーフェイスが役に立つ。笑顔のポーカーフェイスなので目が泳ごうが言葉が詰まろうが誰も気にしない。しくじったと思ったらバカ話にすれば笑い話としてすり替えが可能だから。

敵と定めた相手を騙し、同時に味方も騙す俺は、きっと自分の都合ばかり良い方向に持って行きたがる人間なんだろう。だからズルくて卑怯で嫌な奴なんだ。


《あとがき》

リーダーと総責任の行動は今や簡単に読めるようになった。俺に対しても気を許しているようで、会話内容でそれが窺える。
現在はこの二人を互いに孤立させている最中で、本日の事故もあってそろそろ形になりそうだ。

問題は責任で今一つ状態が掴めない。
これには裏で監視する上司も気にしている所だ。
もともと敵対位置にある事務方面の見解も芳しくなく、他の部署の目から言わせても答えが出てこない。
もともと気性が激しく気分屋なので、単に機嫌が良い日が続いているだけなのかも知れないが、それにしても手を掛け難い何かがあるね。

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