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2018年06月23日07:30

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ジャー・ヒロ、ジャー・ヒロを語るー15−2

原宿トレンチタウンの一日ー2

・そうしてようやく辿り着いた原宿トレンチタウンには、外の竹のベンチで寝ながら
待っているお客さんもいたなあ。そういえば、四月十六日に名古屋のレゲエ・バー、
ROOTS VIBESを訪れた時も店の外で寝ていた日本人ラスタマンがいた。店から離れれば、外の世界はバビロンだから、あのルーツの神殿のような店から離れたくないんだ
ろうなあ、と思った。丁度トレンチタウンで昼寝をむさぼっていた連中のように・・
・。「やあ」と挨拶して、店を開ける。と、これがまた結構時間がかかるのだ。何故
かといえば、トレンチタウンの十三年間に、忌々しくも、二回泥棒に入られたから、
その都度鍵の数が増え、まるでガードが固くて有名なニューヨークのマンションの三
つも四つもある鍵と同じような状態だった。でも悲しいことに所詮(しょせん)華奢
な木造の建物だから、バールでこじ開けられれば終わりなんだけどね・・・。店のド
アの鍵が三つ、ドアの窓のミニ雨戸の鍵が一つ、そして店の大きな窓の雨戸の鍵が一
つと、のろのろやって、ようやく開店だ。寝ていたお客が一番乗りで入ってくる。

・でも僕が「トレンチタウンは飲み屋のような店なんだよねえ」と自慢気に言ってた
ように、ただ商品を買っていくだけの人もいるけど、ただ僕と話がしたくて来る人も
多かった。そういう人は手土産に缶ビールを数本持ってきたりするもんだから、昼か
ら酒盛りが始まる。楽しい店だったよなあ・・・。あの頃はトレンチタウンに来て、
レゲエの情報に触れるのを楽しみにしている人が多かった。そして皆レゲエ・オタク
だったから、自分が気に入っているミュージシャンのベスト・テープを作ってきて
は、「これを聞いてください」と置いていく。だから、今でも貰ったテープが山ほど
あって、もう聞く機会もないものも多いと思うけど、捨てられない。札幌引越しの前
には少し友人にあげたけど、それでもダンボールに入ったままのルーツ・レゲエの珠
玉のようなテープが眠っている。勿体無いとは思うのだけど・・・。


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