第20回【混沌の迷宮】ゲームブックリプレイ

※ここより先はゲームブック【混沌の迷宮】のネタバレを含んでいます。ご注意ください。


ぜろです。
ここのところカオス・マスターの攻略が続いています。

そしてついに迎えたカオス・マスターから情報を聞き出すターン。
なんと、酸の湯に浸かり体が溶けてゆく間だけ質問することができるというのです。
カオス・マスターからどこまでの情報を引き出すことができるのか。
そして、どうやってこのシチュエーションから脱出すれば良いのでしょうか。

【タルス　技術点12　体力点18　運点12】


●アタック06-4　いい湯旅立ち（あの世的な意味で）


「できたわ！　お望みの酸の湯よ！　このお湯に入っている間だけ、あなたの質問に答えるわん。カオたん怖ぁい。グフフ」

カオス・マスター、どう見ても怖そうではなくうれしそうだ。
そして俺はこの酸の湯に入らなければならない。俺が得たい情報は、生きたままスープになることの見返りだからだ。
体力が満タンなことを確認して、さあ入浴だ。

カオス・マスターのじっくり楽しみたいという趣向のために、酸の濃度はそれほど高くない。
それでも最初に浸かったショックに激痛！　一気に体力4点ももっていかれた。これは痛い。
酸が鼻にツンと来て、こりゃたまらん！

こんな時のために鼻栓を買ってあった。
鼻栓は使用する時には200を加えたパラグラフに進めるのだ。
と思ったが、ここは245パラグラフ。全400パラグラフの作品なので、ここからではジャンプできない使えない。

しょうがない。我慢して情報収集しまくろう。

質問事項は項目ごとに選択肢で細分化されているが、ここで整理するために全部書き出しておく。

【部屋について】
・宝物庫について
・肉兵士改造室について
・この部屋の地面にある穴の先
【道具について】
・666の鍵について
・オークの指輪について
・黒いスカーフについて
【倒し方について】
・カオス・マスターの倒し方
・ゴーレムの弱点
・白の魔法使いの倒し方

全部で9個！
仮に1つの質問で体力2点を奪われるとしたら、全部は聞ききれない計算だ。
しかし初めてここまで来たこともあり、確認しておきたいことばかり。
限界と思えば風呂を出ることもできるようだ。脱出可能か。可能か？　ただで出してくれるとは思えないが。
とにかくギリギリまでいろいろ聞いていこう。

・666の鍵について（体力-2点）
　ゴーレムの鍵だという。よくわからんが、ゴーレムの体を「開く」ことができるのだと。倒せるかもしれない。使用時のパラグラフジャンプも教わった。重要情報ゲット！
　ゴーレムって確か、前にボグウェストが「門番」って言っていた奴のことだよね。金属製のゴーレム。第19回、アタック06-2を参照だ。

・宝物庫って？（体力-2点）
　宝物庫の鍵はゴーレムしか持っていない。いい感じにゴーレム繋がりだ。真ちゅうの扉の前で先に行くのをあきらめると見つかるのだそう。


・この部屋の地面の穴の先（体力-2点）
　この質問は妙に気になる。話を聞くと、その先には大食らい虫がいる、と。ここにか！
　大食らい虫といえば、オークの英雄ドバーの片腕ごと、名刀『桜吹雪』を呑みこんでいる奴だ。『桜吹雪』は手に入れたいな。


さあ、ここまで尋ねた時点で残り体力点は8点だ。
肉兵士改造室や、オークの指輪、黒いスカーフについては新情報もあるかもしれないが、そこまで重要ではないだろう。
そろそろ核心となる、倒し方について尋ねるか！


●アタック06-5　カオス・マスターの倒し方

ゴーレムの倒し方は後回しにしよう。666の鍵で体を開けば良いらしいからな。
カオス・マスターにカオス・マスターの倒し方を尋ねるというのも面白そうだが、まずはいちばん肝心な白の魔法使いについてだ！

「なんてことを！　なんて恐ろしいことを！　でも、でも、私もわかるわ。私もあの人を愛しているから、その気持ちがすごくわかる。うん。あの人を殺したい。その方法。うん。いいわ。考えてみる」

カオたんノリノリである。

で、長考に入った。入るな！　溶ける！　体が溶けるうぅ！

やがてカオス・マスターは答えた。

「無理ね。あきらめるしかないわ」


こんだけ長考しといてそれかよ！
だが、ヒントになりそうなことはいろいろ言ってくれた。

・白の魔法使いは、手を一振りするだけで人間を肉塊に変えてしまうことができる。この肉塊化の魔法が最も強力である。
・電撃の魔法も使える。
・障壁の魔法で剣も魔法もはじいてしまう。
・カオス・マスターは肉の形を操る力を分け与えられた。

役に立つか立たないかはともかく、覚えておいて損はない。
そしてここで一気に体力点を4点もっていかれた。残り体力点は4点。
さすがにもう、限界だ！

だが、最後にどうしてもこれだけは聞いておきたい。
俺の体力が尽きるかもしれないが、やっておきたい。
それは、カオス・マスター。おまえの倒し方を聞き出すことだ！

「私の倒し方を私に聞くの？　あなた本当に面白い子だわ」

お褒めにあずかり恐悦至極。

「でも、残念ながら思いつかないわ。私、白の魔法使いから肉塊化の魔法教わってるし、あなたが湯船から出たらすぐ使っちゃうもんね」

って、やっぱり湯船から出るのはトラップだったじゃん！
倒し方は得られなかったが、風呂から出たら死ぬことはわかった。
別の手を考えなければならない。すべての質問を終えたら特別なパラグラフに進めるようになった。
ここに賭けるしかない。


そして失った体力点は2点だった。
よかった。生きてた。
しかしもう限界越えだ。ここでさっそく今聞いたパラグラフにジャンプ！


ジャンプした先で体を溶かされ、1点のダメージ。1点で済んでよかった。でももう後がない。残り体力点1点に！　うひい！

次回、もはや一刻の猶予もない。酸の風呂を脱出せよ！


【タルス　技術点12　体力点18→1　運点12】


■登場人物
タルス　6人目の挑戦者。カオス・マスターのスープの具になることを志願した特殊性癖の持ち主。
フキ　地下城塞の脅威の目撃者で依頼人。ひたむきではかなげでけなげな少女。
白の魔法使い　原初の時代から生きながらえた混沌の魔術師。魂をコントロールする力を持つ。
大トロ　オーガとトロルの混血の怪物。タルスに雇われる。
ボグウェスト　ゴブリン商人。城塞の事情通。金さえあればなんでもござれ。
カオス・マスター　略してカオたん。白の魔法使いの最高傑作。変幻自在。白の魔法使いの弱点を知っている。
ドバー　オークの英雄。名刀『桜吹雪』の所持者。

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