5月12日
前日に越前甲から加賀大日山に登った後、去年から福井に住み始めた友人Yさんの家に泊まり、あれやこれや話した。
今日はマイミクのすずらんさんと姥ヶ岳に登る。
すずらんさんも姥ヶ岳には登ったことはないが、前から登りたかったそうだ。
一緒に行くことは急遽決まった。
山姥伝説のある姥ヶ岳に山姥二人で登る。
前日の肋骨の打撲が気になるが何とかなるだろう。
それほど痛くはない。
山に登りたい気持ちが強かった。
すずらんさんの家の近くのスーパーの駐車場で待ち合わせ。
すずらんさんの車で登山口に向かう。
国道157号線は表向きは途中の中島までしか開通していない。
だが、先週のレコでは通れそうだ。
国道のゲートは片方に寄っていて、誰でも通れる状態だった。
登山口の平家平までは細いクネクネの坂道を登っていく。
途中、少し雪があったがなんとか平家平まで登れた。
仕度をして歩きだす。何度か林道を横切る。
足もとにオウレンの小さな白い花が咲いている。
白やピンクのミヤマカタバミも可愛い。
見上げればブナの新緑が美しい。
下を見たり、上を見たりしながら歩く。
残雪も出てくる。
ブナの黄緑、地面の茶色、残雪の白が北陸の山の春の訪れを感じさせる。
水芭蕉の群生地に着いたが、まだ雪で覆われて水芭蕉は出ていなかった。
なだらかな雪の斜面で道がわからなくなった。
雪が無い道にはちゃんとあったテープが迷いそうな雪原ではない。
地図やスマホのGPSを見ながらあっちだろうかこっちだろうかと道を探す。
後から来た男女の二人連れと一緒に道を探す。
すると、藪漕ぎをしていた女性が「あった!」と叫ぶ。
藪をかき分けていくと、道があった。
その後も何度か迷いながらも姥ヶ岳に着いた。
昨日ほど近くはないが、白山がそびえている。
遠くには御嶽山、乗鞍岳、北アルプスまで見える。
こんなに展望がいいとは思わなかった。
山頂の下には雪があったが、山頂には雪はなく3人連れの男性が休憩していた。
愛知から来たそうだ。
先の二人連れは東京から仕事でこちらに来たついでだそうだ。
能郷白山に登ろうとしたが、国道がまだ温見峠まで開通していないのでここにしたそうだ。
比較的マイナーな山に地元はすずらんさん一人という事に驚いた。
お昼は北陸に来るといつも買う鱒寿司。そして、すずらん食堂のおかず。
タケノコが柔らかくておいしい。
3人組が山頂から藪をかき分けて少し先まで行って戻って来た。
私達も行って見る。
藪の向こうは雪で、その先から能郷白山が間近に大きく見えた。
そのまま行けそうな距離だ。
「迫力あるわね。また登りたくなったわ。」すずらんさんが言う。
皆が下山してからもまだしばらく白山に見入っていた。
「そろそろ帰りましょうか。5人のトレースがあるからもう迷わないわよね。」
だが・・・やはり少し迷った。
何度かヤマレコマップを見て軌道修正した。
雪原にテープがない理由がわかった。
木が雪の重みで倒れて、テープの付いた枝が雪の下になってしまっているのだ。
それで、雪があるとテープが見当たらなくなるのだ。
関西の山ではこんなことはない。
さすが北陸の山だ。
雪も少なくなる。
登りよりも下りのほうがブナの新緑が目に入る。
本当に美しい森だ。
「さっきの人たちが沢にの所にザゼンソウが咲いていたと言っていたわね。」
沢が出てきた。
探すと、出たばかりの小さなザゼンソウを見つけた。
小さなザゼンソウは可愛らしい。
その後も合わせて10個くらいのザゼンソウを見つけることができた。
サンカヨウはまだ蕾だったが、芽吹いたばかりのサンカヨウも可愛かった。
水芭蕉や他の花には早かったが、見事なオウレンと深緑と残雪に大満足だった。
この時期の山は1日で様子が変わる。
今日の姥ヶ岳は今日だけのもの。
帰りの林道ではサンカヨウが開いていた。
イチリンソウも咲いている。
そして行きに気になった八重桜がたくさん植えられている公園に寄ってみた。
八重桜はどの木も何本か枝が折れていた。
今年の雪のすごさを物語っている。
だが、折れた枝にも花が咲いていた。
今年最後の桜の花見、力強い八重桜に出会えた。
一泊二日の福井の山旅。
越前甲に行ったSさん、泊めてもらったYさん、そしてすずらんさんと3人の友人との再会、おしゃべりも楽しかった。
お天気にも恵まれ、大好きな白山にも再会できた楽しい充実した山旅だった。
ありがとうございました!
[付記]
越前甲で痛めた肋骨は日常生活、仕事には差しさわりない。
何もしなければ全く痛くない。
だが咳をすると激しく痛い!
寝ている状態から起き上がるときにちょっと痛い。
軽トラのギアチェンジをするとちょっと痛い。
といった程度です。
頭の中は次の山のことでいっぱいです。
やっぱり山姥はたくましいでしょ?
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