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2018年05月14日00:28

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「モリーズ・ゲーム」

「モリーズ・ゲーム」 ’17 (米) 監督 : アーロン・ソーキン


「ソーシャル・ネットワーク」「マネーボール」の脚本家
アーロン・ソーキンの初監督作品。

オリンピック選考試合で
モーグルプレイヤーとして致命的な怪我を負ったモリー・ブルームは
ハーバードロースクールへの進学を1年延期して休暇を取り
ロスでアルバイトを始めるが
勤務先で知り合った人脈によって
26歳にして
超高額ポーカールームの経営に携わることになる。
それから10年、
自伝の出版を準備するモリーは
突然 FB I に 逮捕される―。

またしても存命の有名人を扱った実話。
というか
モリーは彼女の顧客の超有名人たちによって有名になったのだけれど。

ハリウッドセレブやスタースポーツ選手,大企業経営者…らを顧客とする
ポーカールームの裏側が暴かれる
スキャンダラスなお話ではあるのだが、
アーロン・ソーキンの語りは
モリーの知性が男たちのゲームへの妄執を操るさまを
速いテンポで綴って行き
世界に伍する女の成功と転落を
彼女の透徹した孤独と揺るがぬ倫理で照らして
実にじつに感動的なのだった!

ジェシカ・チャスティンは「女神の見えざる手」に続いて
現在という歪んだ世界の最前線で
男社会のシステムと戦う女戦士の
圧倒的孤独と絶対的疲弊を演じて 眩しい。

モリーの弁護士を演じるイドリス・エルバも抜群の姿のよさで
モリーの内奥に
モリーの真実に迫ろうとする
理性がカッコいい。

脚本はその理性で
140分の長尺を駆け抜けるので、
イヤラシさも停滞も感じることなく
モリーの物語を颯爽と
しかし苦くさびしく
堪能させてくれる。

良作。
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