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2018年05月13日09:35

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読書感想 1

前に「本を読めるようになった」と書いたものの、集中力というのがなく、途中で違うコト考えてしまったり、読んだ所を忘れちゃったり。
うー。こんなじゃなかったのに。
でも、まあ、いいや。しょーがないもん。

忘れてはいけないので、ちょっとだけ感想書きます。

で、切り裂きジャックのものを読みました。

ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、切り裂きジャックは100年ほど前のイギリスで、少なくとも5人の売春婦を殺したのですが、犯人は見つかりませんでした。
イギリスで初めての劇場型犯罪。シリアル・キラー、すなわち連続殺人犯です。
あ、「切り裂きジャック」というのは、日本語の「名なしの権兵衛」みたいなもの。ジャックって名前ではありません(たぶん)。


『切り裂きジャック 世紀末ロンドンの殺人鬼は誰だったのか?』コリン・ウィルソン、ロビン・オーデル著

容疑者はたくさんいました。犠牲者を切り裂いたのが上手なので、医者。良家の弁護士。英国の王位継承者とその医者。黒魔術師。画家。ユダヤ人の靴職人。豚肉商。「切り裂きジル」、つまり女性の産婆まで。

この本では、容疑者がみんなジャックではない、という内容。たしかに、詳しく調べると違うんですよね。


『切り裂きジャック』パトリシア・コーンウェル著

検屍官を主人公にしたシリーズを書いてるP・コーンウェル。大人気です。
その人が、ジャック捜しに7億円をかけたっていう。これは期待できるっ!?

ウォルター・シッカートという画家が犯人だということです。
ジャックが出したという手紙の紙など、現代の技術で調べるならば、シッカートの使っていたのと同じだったんです。

なかなか長い本で、詳しく書いてあるんですが、詳しく書いてない所もある。画家としてどういう立場にあったのか、王室との関係はどうだったのか。
それに、小説の方はそんなことないのに(私、検屍官のシリーズ、大好きで…)、時間が前後するのが読みにくい…。急いで書いたんでしょうか?

シッカートは84歳まで生きるのですが、通常、連続殺人犯は途中で犯行を中断します。つまり、捕まるか、病院に入れられるか、自殺するか。
犯行を見るとレベルは相当なのに、外国でのものを足したとしても、老年の生活は平和すぎるような?


『切り裂きジャックの真相』ブルース・ペイリー著

ジョウゼフ・バーネットはどーいう人だったかなぁ。とにかく、現場のホワイト・チャペルの人で、魚を扱う仕事についたんだったかな。
私はバーネットがアヤシイとは思えません。

だけど、この本がスゴいのは、当時の貧しい人々がどんな暮らしをしていたかが、よくわかること。
シャーロック・ホームズやエドガー・アラン・ポーの描く人は、もっと上の方、少なくとも中流の人でした。あるいは、書いてあったとしても、100年前のことなんでよくわからなかった。
この著者はアメリカ人なので、イギリスの人ならアタリマエのことも書いてあるんだってことでした。

当時ロンドンのイースト・エンドでは人があふれ、家はもちろん部屋自体も持てない人たちも。
働く場所は低賃金、長時間労働、劣悪な条件で、それでも仕事につける人はラッキー、女性はもっと大変だったんです。それで、しかたなく売春婦になるっていう。
「仕事」は定期的にあるわけじゃないけど、あればいい稼ぎだったんですね。

夜、誰も起きていないような時間――と思っていたんですが、けっこういたんです。市場で働く人、馭者の人。そしてそういう人たちがお客の売春婦。
そんな人たちが、ジャックの犯行のすぐ隣にいました。危険な犯行だったわけです。

でも、ジャックはともかく、貧しい人たちがいくら稼いで、家賃にいくら払って、ベーコンをいくらで買って、子供たちがどんな生活をしていたのか――そっちの方が興味あります。
生きるのに必死だったイースト・エンドの人たち。
この本がなかったら、知り得なかったのでした。
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