ジュマンジ･ホースソルジャー･いぬやしき･パシフィックリム：アップライジング

■ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル
原題は同じ。4人の高校生がゲームソフト『ジュマンジ』をプレイしようと思ったら、なぜかゲームの世界に転送されて、現実世界とは似ても似つかないゲーム世界の登場人物になってしまい、ゲームクリアを目指すことに……という話。ナードっぽいなよっとした仕草や喋り方をするロック様ことドウェイン・ジョンソンを愛でる映画です。ファーストキスに挑戦して、相手の口内に入れ損ねた舌をレロレロさせるロックに爆笑しました。おバカ映画ですが、ギャグだけじゃなく高校生達の人間的成長も描いていてなかなか良かったです。ランペイジと似ちゃうのかなと思ったけど、ぜんぜん違うようなので一安心でした。しかし、ジュマンジの上映前の予告でドウェイン・ジョンソン主演の映画が2本も流れてましたが、どんだけ仕事してるんだ。去年アメリカの映画俳優で最多年俸だったとかいう噂を聞いたことがあるんですが、この仕事量ならあり得るかもしれん。

■ホース・ソルジャー
原題は12 STRONG。特殊任務の小隊人数が12人だったことから。The Horse Soldiersだと騎兵隊になるようですが、ソルジャーてのは劇中でタリバンの抵抗勢力の将軍が『お前達は兵士(Soldier)で、我々は戦士(Warrior)だ』というところからも来ています。ストーリーは機密解除になった実話をもとにしていて、9.11後の米軍による最初の反撃を描いています。アフガニスタンの比較的親米な勢力を支援して、タリバンの勢力を削ぐという秘密任務に送り込まれた小隊は、なんと馬に乗って戦うことになってしまいます。対するタリバンは、ピックアップトラック（トヨタマークが無かったような……？）上にミサルランチャーや重機関銃を設置するだけで無く、戦車（T-54/55かな？）や多連装ロケットランチャー（BM-21グラート）も持っていてバンバン撃ってきます。その中を騎馬で突撃って、恐ろしすぎる。ドスタム将軍が語る部下は戦士ってのは、軍事教練を受けていない民間人が銃を取った者達で、人殺して給料貰ってるお前等職業軍人とは志が違うんだよってことなんですが……職業軍人こそおそるべしです。ていうか、給料と引替になんか絶対にできないような過酷な任務に身を投じているのですから、最後には将軍もお前等も戦士って認めています。米軍格好良い。まあもちろん、米軍を善玉として描くために、先進国の価値観では認められないムスリム特有の文化を殊更残酷に見せてるってのもあるんですけどね。全体的に良く出来た映画だと思うのですが、ドスタム将軍の英語は流暢過ぎるので、もっと日本人には聞き取れないくらい訛ってた方が良かったなあ。

■いぬやしき
特に観る予定は無かったのですが、ジュマンジとパシリムが1日一回しか上映していなかったのでスケジュールの融通が利かず、時間合わせで鑑賞しました。で結果は、悪くなかったですよ。宇宙船（？）の人身事故で、宇宙人（？）から善意の治療（？）らしき機械化手術を受けた普通のおじさんと家庭環境に問題を抱えた高校生が戦う話です。物語後半では、新宿を舞台に丁々発止の空中戦が繰り広げられるのですが、ちゃんと現実の新宿の風景の中で戦っていて、凄く楽しかったです。日本のCG技術もここまで進化したんだなあと、感動しました。

■パシフィック・リム：アップライジング
上演開始後の評判を聞かないのでおもんないのかなと警戒しながら鑑賞したのですが、そこそこ面白かった。味方と思っていた者が実は裏切り者で……という展開は正直ありふれててつまらないのですが、巨大ロボットの魅せ方は素晴らしいです。ただ、最終決戦は日本、しかも東京が舞台になって高層ビル群を壊しに壊しまくるのですが……ここはファンタジー日本で、東京のどこら辺なのかさっぱり分かりません。かろうじて等身大ユニコーンガンダム立像が出てくるあたりでお台場なのかも（？）て感じですが、戦闘中は海の気配は欠片も無いので、やっぱりファンタジー東京でした。富士山もやたらと近いしね。たぶんパシリムの世界では、新宿の西はすぐ富士山の裾野です（トランスフォーマーのファンタジー中国を思い出した）。シンゴジの時も思いましたが、あの状況では皇居も全滅ですわー。戦後は箱根に遷都したんですかねえ。