■安倍首相「いよいよ改憲取り組む時」＝自衛隊明記に意欲−改憲集会
(時事通信社 - 05月03日 18:00)
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（社説）平和主義と安全保障 ９条を変わらぬ礎として
これが憲法９条を持つ日本の自衛隊の姿なのか。
海外派遣時の日報隠蔽（いんぺい）は、政治が軍事に優越するシビリアンコントロール（文民統制）の基礎を掘り崩す。幹部自衛官が国会議員を罵倒した事案は、軍が暴走した歴史を想起させる。
一方で、専守防衛を逸脱する空母や長距離巡航ミサイルの保有の検討が進む。集団的自衛権の行使に道を開く安全保障関連法が施行され、米軍との共同行動は格段に増えている。
■「錦の御旗」を得れば
それだけではない。
安倍首相は９条に自衛隊を明記する改憲の旗を降ろしていない。１項、２項は維持し、自衛隊の存在を書き込むだけと説明するが、政権の歩みを振り返れば、９条の空洞化を進める試みと断じざるをえない。
賛成３９％。反対５３％。
本紙が憲法記念日を前に実施した世論調査では、首相案への支持は広がらなかった。
そもそも政府は一貫して「自衛隊は合憲」と説明し、国民にも定着している。９条改憲に政治的エネルギーを費やすのは、政治が取り組むべき優先順位としても疑問が残る。
「何も変わらない」という首相の説明は、額面通りには受け取れない。「戦争放棄」と「戦力の不保持」を定めた９条があることで、自衛隊の活動や兵器に厳しい制約が課され、政府にも重い説明責任が求められてきた。改憲すれば、その制約が緩むことは避けられない。
首相の意向に沿って自民党の憲法改正推進本部がまとめた案では、自衛隊は「必要な自衛の措置」をとるための実力組織とされる。自衛隊に何ができて、何ができないのか、その線引きが全くわからない。
歴代内閣が否定してきた集団的自衛権の行使は、一内閣の閣議決定で容認に転じた。自衛隊が憲法上の機関という「錦の御旗」を得れば、時の政権の判断次第で、米軍支援や海外派遣、兵器の増強がなし崩しに拡大する恐れがある。
■行き詰まる軍事優先
そのとき、９条の平和主義は意味を失う。戦後日本が築いてきた平和国家の姿は変質し、近隣諸国からは、戦前の歴史への反省を否定する負のメッセージと受け取られかねない。
それは日本の外交、安全保障上、得策だろうか。
東アジアの安全保障環境は分水嶺（ぶんすいれい）に差し掛かっている。
北朝鮮の金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党委員長が、南北の軍事境界線を越えて文在寅（ムンジェイン）韓国大統領と握手を交わし、１１年ぶりの首脳会談が実現した。史上初の米朝首脳会談への準備も進む。
情勢が激しく動くなか、日本の平和と安全を守るために何が必要か。長期的な理念を掲げながら、目の前の現実を見すえる政治の知恵が試される。
安倍政権は、北朝鮮の核・ミサイル開発の動きを、同盟強化や９条改正の機運につなげてきた。日米同盟に頼り、韓国や中国との信頼関係は深まっていない。そのために、朝鮮半島の緊張緩和という大きな流れに乗り遅れつつある。
米国が核兵器の役割を拡大する「核戦略見直し」を発表した時には、唯一の戦争被爆国にもかかわらず、高く評価する外相談話を出した。これでは、非核化に向けたイニシアチブもとりようがない。
安全保障は軍事だけでは成り立たない。対話や協力を通じ、平和を保つ仕掛けをつくる。そんな外交努力が欠かせない。
いま必要なのは、９条の平和主義を基軸として、日米同盟と近隣外交のバランスをとりながら、地域の平和と安定に主体的に関与することだ。
■身の丈にあう構想を
戦前、言論人として軍部にあらがい、戦後は自民党総裁、首相も務めた石橋湛山は１９６８年、こんな一文を残している。
「わが国の独立と安全を守るために、軍備の拡張という国力を消耗するような考えでいったら、国防を全うすることができないばかりでなく、国を滅ぼす」（「日本防衛論」）
時代状況が異なっても、この見方は今に通じる。
日本社会は急速な少子高齢化に伴う人口減少と、未曽有の財政難に直面している。この現実は、安全保障を考えるうえでも決して無視できない。
トランプ米大統領はしきりに米国製兵器の購入を日本に迫っている。呼応するかのように、自民党内には５兆円規模の防衛費の倍増を求める声もある。
しかし、社会保障費が膨らむなかで、そんな財源が一体どこにあるというのか。子どもの数が減っていけば、現在の自衛隊の規模を維持することも難しくなるだろう。
国力の限界を踏まえ、軍事に偏らず、身の丈にあった安全保障を構想すべきである。
不透明な時代であればこそ、９条を変わらぬ礎（いしずえ）として、確かな外交、安全保障政策を考え抜かなければならない。
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上記は、今朝の朝日新聞の社説「平和主義と安全保障 ９条を変わらぬ礎として」の全文である。
「自衛隊の存在」を憲法に明記することによってわたしが一番危惧していることは、現在自衛隊は防衛省の下部組織として位置づけられているが、その「自衛隊」が憲法に明記されることによって、日本国内において司法、立法、裁判という�犹宛∧�立�瓩箸い�国家権力のバランス構造の外に、�猖塾倭�置である自衛隊�瓩�置かれてしまうことである。つまり内閣総理大臣にさえ、コントロールができない�狹�帥権�瓩�生まれてしまうことである。
戦前の日本においてこの�狹�帥権�瓩箸いμ簑蠅�非常に厄介な問題であり、伊藤博文や原敬もその暗殺という非業の最後の背景には、この�狹�帥権�瓩量簑蠅�あったという話があるということを聞いたことがある。伊藤博文にせよ、原敬にせよ、この�狹�帥権�瓩鯑盂佞鵬爾肪屬海Δ箸靴董△修糧紳仄圓隆襪討砲茲辰動纏Δ気譴燭箸いο辰魏燭�で読んだ記憶がある。実際の話、戦前の日本において�狹�帥権�瓩賄傾陳床爾慮�限でありその権限は内閣から独立して、内閣でさえ日本軍部の暴走を抑えられなかったという�犇譴げ甬遶瓩鯑�本は持っているからなのである。
それともう一つは、「自衛隊」が憲法に明記されることにさえ、海外で自衛隊が活動することにおいて自衛隊員が誤って海外で民間人を殺害してしまった時の対応である。国際法によれば、軍隊が海外で犯罪行為を犯した場合、その軍隊が所属する国家が責任をもってその軍人を罰する�犒核）ゝ��瓩鮴鞍�していなければならない。
伊勢崎賢治氏によれば、実は、国際法における�犢餡伴膰◆ζ販�性�瓩箸いΔ里蓮△海亮�国の兵士が犯した犯罪を自国の�犒核）ゝ��瓩悩曚�ことができることにあるというのである。しかし日本にはそのような�犒核）ゝ��瓩倭瓦�整備されておらず、もしも自衛隊員が海外で誤って民間人を殺害してしまった場合、その自衛隊員はその土地の法律によって�犹�人�瓩箸い�罪名で裁かれることになる。つまり国の命令で海外に派遣され、その地で誤って民間人を殺害してしまった場合、その責任はその自衛隊員個人が負うことになり、日本政府は何ら責任を負わなくてもいいということになるのである。
しか日本では�犒核）ゝ��瓩鮴鞍�することができない理由がある。それは、自衛隊が軍隊ではないということを�狎�府見解�瓩箸靴瞳�持しているからなのである。�犲�衛隊は軍隊ではない。したがって日本に軍法法規は必要ない�瓩箸いΔ里�日本政府の方針である。まして憲法第九条の第二項を残したままで、自衛隊を書き込むということは、�犲�衛隊の存在�瓩鬚茲螳幣紊豊狠翕喩消爾並減澂瓩鵬，靴笋襪海箸砲覆辰討靴泙Δ里任△襦�
安倍晋三は、自衛隊を憲法に明記することによって、�犲�衛隊員としての名誉�甕勝垢噺譴辰討い襪�、「自衛隊という存在」を現在よりも一層�狠翕喩消爾並減澂瓩膨匹い笋襪海箸如�果たして�犲�衛隊の名誉�瓩�保てるのか。わたしは反対に自衛隊の存在を�瑕覆瓩觜坩扠瓩砲靴�、安倍晋三の提案は思えないのである。
以上、安倍晋三の�犲�衛隊の存在を憲法に明記する�瓩箸いΦ診阿砲茲觴�衛隊の変貌を二点書いてみた。そのようなリスクを犯してまで自衛隊の存在を憲法に明記するというメリットはどこにあるのだろうか。一つは、自衛隊という統帥権の湿原による�犹宛∧�立�瓩箸い�国家の権力バランス構造の崩壊、二つは�狷�本社会における軍法法規�瓩糧蠕鞍�状態による自衛隊の存在をより�狠翕喩消爾並減澂瓩膨匹い笋蠎�衛隊異を貶めることになるということである。
今朝の朝日新聞の社説「平和主義と安全保障 ９条を変わらぬ礎として」は最後に�狄箸両罎砲△�構想を�瓩箸い�説で次のように結んでいる。
�狎鐐亜�言論人として軍部にあらがい、戦後は自民党総裁、首相も務めた石橋湛山は１９６８年、こんな一文を残している。/ 「わが国の独立と安全を守るために、軍備の拡張という国力を消耗するような考えでいったら、国防を全うすることができないばかりでなく、国を滅ぼす」（「日本防衛論」）/ 時代状況が異なっても、この見方は今に通じる。/ 日本社会は急速な少子高齢化に伴う人口減少と、未曽有の財政難に直面している。この現実は、安全保障を考えるうえでも決して無視できない。/ トランプ米大統領はしきりに米国製兵器の購入を日本に迫っている。呼応するかのように、自民党内には５兆円規模の防衛費の倍増を求める声もある。/ しかし、社会保障費が膨らむなかで、そんな財源が一体どこにあるというのか。子どもの数が減っていけば、現在の自衛隊の規模を維持することも難しくなるだろう。/ 国力の限界を踏まえ、軍事に偏らず、身の丈にあった安全保障を構想すべきである。/ 不透明な時代であればこそ、９条を変わらぬ礎（いしずえ）として、確かな外交、安全保障政策を考え抜かなければならない。��
石橋湛山の、
「わが国の独立と安全を守るために、軍備の拡張という国力を消耗するような考えでいったら、国防を全うすることができないばかりでなく、国を滅ぼす」
という言葉がわたしには説得力のある言葉のように思われる。
朝鮮半島の南北融和、米朝対話という東アジアの激変のなかで、日本政府は�猯呂砲茲覦汰簡歉祗瓩箸いθ�想から�狢佻辰砲茲覦汰簡歉祗瓩箸いθ�想へ転換していく時期に来ているのであり、日本は東アジアにおける�狆�国�瓩箸靴得犬�ていく途を模索していくべき時期なのである。
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