何かエッセイのようなものを読みたいと図書館で借りてきた単行本。
読み始めて、「この著者の文章は好きだわ」と思いました。
内田洋子さんの作品の名前は、何回も目にしたことがあるのですが、今まで読んだことはありませんでした。
この本は、イタリアでの生活の日常を書いたもの。
住んでいる建物の前に広がる大きな広場、そこを行きかう人。
偶然知り合いになった高校生との交流。
友人との再会。
いろいろな季節の風景とともに書かれています。
その一つに「ヴェルディの家」を取り上げたものがあります。
あの音楽家のヴェルディが引退した音楽家達の終の棲家として建てた家です。
ここを読んでいて、こんな映画があったなと思い出しました。
「カルテット! 人生のオペラハウス」
老人ホームで暮らす元音楽家たちが、ホームの存続のために復活コンサートに挑む姿を描いたものです。ダスティン・ホフマンの初監督作品でもあります。
この「ヴェルディの家」がモデルなのでしょうか。
この本は、一つ一つが3ページくらいで読みやすく、添えられた小さな写真は内容に関連したもので、それがまた色鮮やか。
イタリアの路地を歩き、下町の食堂でご飯を食べ、広い公園のベンチに座って人々を眺めているような感覚になります。
ぜひ他の作品も読みたいと思いました。
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