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2018年03月19日17:18

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日本映画ちょっと

スカパーとアマゾンプライムで観ています

『葛城事件』
監督:赤堀雅秋

おもしろかった!

内容はおもしろいわけではない。
すごーくいやな気持ちにさせる人たちと言葉が出てくるので
世の中になくていい映画だと思うけど、私はすきなのでした。

みのる役の若葉竜也さんって役者さん。
めっちゃいいですね。
この役にぴったりのルックス、姿勢、口調、声のトーン。
面会の時のしゃべり方とか、こいつクズ早く死ね、としか思えないんですけど、
それがぴったりで、すばらしかった。
(クズじゃないかもしれないところもわずかにある)

新井くんが気弱でまじめな兄をやっているのですが
それもまた似合うんですよ。すばらしい配役だと思います。
母の南果歩もとてもいい。
気持ちのどっか弱いところが各シーンに出てる。

最後の晩餐について話すシーンなんて、
ここからいい方向に暮らして行けそうなのにな。
こういうどうしようもないバランスで物事って崩れて行くんだなー。

三浦友和演じる父のセリフから人柄が見えたと思ったら、
息子のみのるも同じようなセリフをしゃべってる。
時間軸やセリフの流れというか、
構成がすばらしくて、より深く、何かがつかめるのでした。

あ、死刑廃止思想の女性、こわいですね。
家族の存在徹底否定ですね。
自分なら救える、って家族に言う無神経さはとてつもないですが、
なんなんでしょうか。
いろいろイライラさせる人たちがいっぱい出てくるんです。
唯一、スナックのママはとってもすてきでした。

新築した家からみかんの植木を眺める父の横顔に号泣。
最後の掃除機ひっぱってからのエンディングはなんと笑ってしまった。

父のキャラも、
息子のキャラも、
どちらもおそらく本当にいる。
仕事でいろんな方とお話しするけど、いるもんな、どっちも。

そんでもって、この監督の映画、すきです。次回も楽しみにしています。


『だれかの木琴』
監督:東陽一

なるほどー

暇な専業主婦がまわりに迷惑をかける話
としか言いようがない!
木琴のエピソード、全然いらない。活きてない。
彼女が箱入り娘で不器用なのは十分わかるので。
池松壮亮がいっぱい出てるのでよい。
その彼女役の佐津川愛美さん、とてもよかった!
ロリ服がめっちゃ似合ってた。
美容師の海斗(池松)が
「クソババアなんて言うな」って彼女に怒るとことか、
ナイフを触るとことか、
過去に何があったが知らんが、そちらの過去の方が興味深いわ。
常磐貴子も表情はかわらずぼーっとして美人ママっぷりがよかった。
最後のシーン。
昭和を感じたが。サザエさんとか、大原麗子あたりの。狙いか。いるかな?


『ならず者』
監督:青柳信雄

おもしろかった

飯場で騒動を起こす流れ者のきこり、が三船敏郎。
まかない頭の清川虹子がとってもいい!
誰より凶暴。でも
「山男はいいよ。あんな都会のやさ男がいいなんて、まだまだだね」
なんて、娘達にきこりを褒めるとこなんて、すてきです。
きこり頭は志村喬だし、藤原釜足も千秋実も出ていて、
よく怒鳴ってる割に、わいわいとコミカルでした。

結局、野蛮で繊細な三船敏郎がみることが出来ればOKなんです。

ということに、『サムライ 評伝三船敏郎』を読んで思いました。
自分で、黒澤明監督作品がすきなんだと思ってたんですが
ある時代のある性格の三船敏郎作品がすきなだけなのかも。
『影武者』や『乱』はすきではないし。

まだまだ見ていないミフネ作品あるので、
日本映画チャンネルはカツライス劇場もいいけど、
ミフネ特集もしてほしいなーー。

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コメント

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