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2018年02月26日15:12

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英語教師 夏目漱石 2000

http://d.hatena.ne.jp/shakespeare-ni-naritai/20110127/1296055131

http://satotarokarinona.blog110.fc2.com/blog-entry-799.html

この二つのブログで、とても詳しく「英語教師 夏目漱石」という
2000年の本を紹介している。

昨日から、古本で読んだが、著者自身が英語教師なので、すごく面白い。

漱石は、英語の受験テストも作っていた。

その自筆草稿の写真が掲載されていてる。
(他にも、自筆草稿の写真が色々、掲載)

漱石が英語を学んだ時代は、日本語の教科書が ろくに無い時代なので、
数学や物理学も英語で学んでいた。

それが、漱石が教える立場に立つ頃は、日本語の教科書が出来ているので、
学生の英語のレベルは下がってしまっていた。

漱石は、20代で松山の中学の英語教師を1年やり、
教材は、アーヴィングのスケッチブックだった。

スケッチブックには、ディズニーもアニメ化した、
「スリーピーホローの伝説」や「リップ ヴァン ウィンクル」もある。
漱石が取り上げたのは、「ロスコー」など別の3つの話。

生徒が校長を止めさせるような学校だったせいか、熊本に移る。

熊本では3年教えたが、高校だったせいもあって、
生徒の質は良く、早朝7時から教えたり、夏休みも教えた。

漱石は、ジョージ エリオットや、ジェーン オースティンなど、
けっこう、女性小説家の作品を取り上げている。

シェイクスピアは、色々取り上げたが、全て悲劇で、
ユーモア小説を書いたわりには、喜劇は全く取り上げなかったようだ。

同時期に教えていた、上田敏の講座は人気が無かったというのが意外。
坪内逍遥は、同時期に漱石が断った早稲田で教えていた。

「ウェイクフィールドの牧師」や、『アヘン中毒者の日記」など、
漱石が教材に選んだというと、読みたくなった。
アヘンの方は、中毒から更生する内容らしい。

意外なのは、漱石が発音にうるさかった事。
漱石自身が、ネイティブに3人も師事しているせいだろう。

漱石の方針は、読み、書き、聞き取り、話す、を
万遍なく出来るようにする事で、ネイティブの採用と、
大学出で、人格も優れた教師に ちゃんと高給を払えという。

さらに、教師は2年毎にテストを受けよと提案している。

著者は、日本人が受験英語しか学ばなくなった原因を分析している。

原文を読んで知識を吸収出来れば良いという、
日本人が英語を学ぶ理由を挙げている。

この辺りが この本が今に生きる理由でもある。



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