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2018年02月19日16:08

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家栽の人 まんが

http://www.geocities.jp/msakurakoji/901Comics/10.htm

知らないマンガばかりだけど、美味しんぼや、ブラックジャックなど、
わずかに知ってるマンガが入ってる、とてもよく考えられたマンガサイト。

ああ、こんな真剣なマンガ批評が書かれるのも、
日本のマンガの実力がダントツだからだろうなあ。

マンガというのは、豊富なイラストと文章とストーリーで、
人の心を感動させるツールであるので、
ただのイラスト入り説明書ではない。

クルド族を扱った漫画が、1980年代にもうあったなんて、
さすがマンガ大国、日本。

えっと、そもそも検索を始めたのは、「家裁の人」を再読したため。
1986年に構想が始まり、8年連載されたという名作だ。

検索すると、モデルではないかという裁判官も出てきて、
この人は まだ存命。「犬になりたくなかった」何とかという本を書いている。
インタビューのUチューブまで出てくるけど、
裁判官の世界を知らない私には、あまり興味が持てなかった。
上官に逆らう裁判官は いかに左遷されるかという話しらしかった。

ただ、裁判官は、ほとんど出世を目指すため、
良心に従うより、上官に従うという指摘は情けなかった。
これでは、正義を求める事自体、ばかばかしい。

家栽の人も、30年以上前のマンガになってしまったのだなあ。
私が、歯医者さんの待合室で初めて読んでからは、まだ15年くらいだ。

15年経って、子育てから解放されて ゆっくり読むと、
一段と 味が深まる。

ドラゴン桜もそうだけど、もともと、専門家でない原作者が、
勉強して書いたマンガは、とても新鮮で面白い。

漫画家は、細かい所まで調べないと描けないから、
本当に よく勉強するなあと感心する。

男性は、たいてい、女性問題、酒、出世主義、仕事中心、
女性は、たいてい、仕事中心、と母親業との葛藤、
少年は、たいてい、暴力、悪ボスに虐められ、
少女は、たいてい、自暴自棄、継父からの性行為で潰される。

認知症、老人問題、農村のフィリピ―ナ花嫁、外国人の就労、
裕福な家庭の問題、不倫。

マジメに働く事は出来ないのだけど、恋敵の子供さえ
可愛くて愛さずにはいられない、超優しい男。

市民運動をしたい妻を許せない、仕事ばかりしている夫。
この妻は、エネルギッシュなタイプに描かれていないので、
親近感の湧く、普通の人。

退職してから、うまくエネルギーを使えないで、嫌われる夫。
囲碁、釣り、散歩、なら まだマシな方か?

家を散らかしているのに、説教ばかりしたがる夫。

それにしても、30年以上前のマンガとはいえ、
喫煙率が めちゃ高いなあ。

仕事さえしてれば許されると考える 古い男ばかり出てくるし。

それでも、積極的にキャリアウーマンを取り上げているとは思うけど。
女性判事とか。

その若い女性判事が、2人共、ロマンチックな美人に描かれているのは
どういう目的だろう?
あまり、若い女性裁判官の実例は知らないので
判断出来ないのだけど。
女性の医者は、確かに美人が多いと感じるので、
同じく知能の高い裁判官も、美人が多いのかなあ?

57歳で亡くなった原作者は、
あまりに理想化された主人公に後悔したそうだけど、
自分自身が 連載の後、少年達の世界に飛び込んで行動したのはすごい。

裁判という超固い世界に正面から向かい合い、
もともと、より良い世界を目指して作られた法律の世界を
裁判所の裏も含め 身近にマンガにしたのは 新鮮だった。

興味本位でなく、読む人が自分自身の問題としても
色々な事件や問題に向かってくれるように。
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