渋谷らくご（シブラク）　しゃべっちゃいなよ

渋谷らくご（シブラク）
林家彦いちプレゼンツ　創作らくごネタおろし会
「しゃべっちゃいなよ」

行ってきましたー
渋谷ユーロライブ

若手噺家＆落語初心者で盛り上がっているという噂のシブラク

失意の旦那Tを病院に残し、
ユーロライブに開場5分前に到着
Tの分、余ったチケットを当日券売場に並んでいるお姉さんに売り渡し
お互い感謝し合う

私は整理番号1桁だったのですが、
会場売りとカンフェッティ売りで、整理番号同番は2人います。
1番から丁寧に並ばせて順番に入場。
グループの人も多いせいか、
最前列の一人席空いていたので着席

20時開演ですが、19時50分頃、
席主というのかな、サンキュータツオさんが出てきて趣旨の案内
企画者の彦いちさんも出てきて、楽屋の雰囲気等、伝えてくれる
彦いちさん、まだ出来ていないと言っている
わはは

和の出囃子ではなく、軽妙なジャズのような音楽が出囃子

桂三四郎「記憶飛」
シブラクよく出てると言われるけど、しゃべっちゃいなよ、しか出てへん
呑んだら記憶を無くしがち、
立ち悪いのは東の吉笑、西の三度（と聞こえたけど）
などのマクラから
はきはきと明るい口調で
いじわるな顔もひねくれることもできそうなのにせず、
まっすぐ、どないなってんねん、ってなおもしろい噺

柳亭小痴楽「目配せ」
白っぽい生地に縦線が入り、下の方に絣のような文様の入った着物
半襟は薄いうぐいす色
羽織は灰色か茶色か忘れてしまったけど濃い紫の羽織紐、
美しいですね
で、新作、なんと、
おもしろかった！
新作は、4作目くらいじゃなかろうか。
創作に悩んでいたら、
「ストーリーを考えるより、すきな世界で作ればいい」
と鯉八さんに言われて作ったとのこと。
親父がその筋の方と仲良く、昔からよくしてもらった
二つ目に昇進した時に挨拶にいったら、
今の時代、俺等とつきあったらあかん、これで縁を切る、と言われたってなマクラ
任侠ものの噺
デンキウナギのマサ
きじ、さる、とり、って子分の名前。なんやねん、そのセンス
やりすぎのタメ
連れてかれた手打ちの話し合い
子分、親分と人がたくさん出てくる
最後の場面は親分同士のやりとりが古典落語
話し方が古典過ぎるかな。
もっとおしゃれでかっこいい若めの親分でもいいような。
想像できる展開だけど、
親分のセリフがおもしろい
「それは勘違い」ってサゲだったと思うけど、
どう落ちてるのかはわからなかった
しかし、タイトルは活きてます
苦笑いしながら足早に去ってゆく
約30分

古今亭駒次「ヤクルトレディ関根さん」
ヤクルトレディの日常が気になって作ってみました、と。
それでこれならすごい。妄想力。
しかもせきねじゅんこさん。せきねじゅんぞうも出てくる。
わはは。でもそこでの笑いはそれほど多くなかったので、
やっぱりお客さん、若いのかな。
慣れている様子でとんとん話す
初めの方がおもしろかったのは、
後半は手癖でおもしろくしてたような感じだからかも
よく知りもしないでなんですが、
いつでもおもしろいセリフを言える方のように思いました

瀧川鯉八「ひとでなし」
画鋲を置かれたりするいやがらせを受けている主人公が
親友のまあちゃんに相談する噺
犯人かも、って挙げられる人たちが
ナカモト、タカギ、カトウ、ときて、
シムラではなく、アライだったよ！
そのセンス、すきです。
誕生日に呼ばれていない人がいたのか、行き違いか、
わからないまま終わりました
まあちゃんのひねくれかた、光ってました

林家彦いち「つばさ」
パラレルワールド
ひとつだけ違うのが、片方の世界には翼がある、ってところから。
今日のこのしゃべっちゃいなよが終わったところから始まる
もはや客にとってもパラレルワールド
吾妻橋で羽根休み
「文七が橋にぶつかる志ん朝の型、やっぱりやりてーよな」
（翼があるから身投げはできない）
わはは
民生委員のおばちゃん
タクシーの運ちゃん
セリフに時事ネタ盛り込み（はにゅうゆずる）
「古典を教えられたとおりきっちりやる、いいよな古典」
からの
ばさあ、ばさあ
空からやってくる時そばのそば屋
わははははは
翼のある世界では、ばさあばさあバージョンの「時そば」が小三治直伝
わははははは
おもしろい！
アクションも間もセリフも、まー、なにもかもおもしろかった
約30分

終わって、アフタートークとして
サンキュータツオさんと彦いちさんが
今日の会を振り返る
みなが写真をばしばし撮っている

小痴楽さんに関しては
寄席のネタ帳にありそうですね
「薮入り」からトリの「目配せ」とか。
ありそうですねー。
2つ3つ整理したらずっとやれるんじゃないですか、との評

2ヶ月に1度の会ですが、
今年は初回から大入りで盛り上がったとのことでした

終了22時

ネタおろしの新作ってどうやろ、と不安もありましたが、
おもしろかった！
おそらく、噺はまだまだ練りようがあるだろうけど、
演者たちが、考え考え思い出してる風や、
ノリでセリフしゃべってる感じが、綱渡りでおもしろい。
今日しかない噺、雰囲気、って空気を存分に味わいました。

新作で演る人が作っているので、
言葉もキャラも設定もその人から出てくるものでしかなく、
人となりや傾向がわかりやすくおもしろい。

小痴楽さんは、高座のスタイルと出てきたものが合っていたのでしょう。
30分もやっていたのにおもしろかったです。
また聞きたいな。

そんで、ユーロライブ、映画館の柔らかい椅子で
ドリンクホルダーもあり、席幅もほどよく、居心地よし。
いちばんうしろでも十分近い印象を受けました。

男性2割、女性8割
20代もそこそこいそうな感じ
おっちゃんももちろんいます
隣のおっちゃん、独り言いいながら勢いよく笑ってたのに
テンション高すぎて疲れたのか、途中で寝てました
最前列です。
寝るのはいいけど、頭がこっちに倒れてきそうなのはやだったなー。

ま、総じていい会でした。
行ってよかった！